アイボエキスポ2000&ATM2.5 (5月20日〜21日)
午前5時という早朝に早起きして、身支度を整えて宇多津駅に向かう。
20日に仕事を休んでまで向かうのは、そう 神戸で開催されているアイボエキスポ2000とアイボの飼い主(アイボーナー)の集うATM2.5だ。
午前6時の特急に乗り、新神戸に付いたのは8時頃。
地下鉄やJRを迷いながらも乗り継いで会場の神戸阪急には8時半頃に到着したが、開店は10時なので1時間半もの間、ぼぉ〜っと待つことになる。
なんの為の早起きかと言われそうだけど、会場前にいるってだけで嬉しいのだから何とも不思議。
開店すると同時に神戸阪急の店員さんのおじぎに恐縮しながら一目散に6階へ向かう。
受付でAIBO持込の手続きを済ませ、AIBOに貼るステッカーと首から下げる札をもらい会場内へ進む。
まず目に入るのは階段に戯れるAIBOのオブジェだ。
これは将来AIBOが階段を登れるようになると言うことをあらわしているのだろうか。
エンターテイメントロボットとして、AIBOはこれからも上を目指して進化していくというメッセージが込められていると解釈するのが適当だろう。
次に、僕を含め今回多くのアイボーナー(アイボオーナーの略語)がもっとも期待し利用するAIBOクリニックがある。
ずるずると長野に送れずにいる僕にとっては願っても無いサービスで、早速に足の不調について告げ、あいぼくんに健康診断を受けさせる。
所要時間は約30分。
結果は、左後ろ足に痙攣があり、丁寧にカルテまで書いていただき、長野に送るようにと優しい笑顔で答えてくれた。
検査は奥の部屋で行われているので、どんな検査が行われているかはわからない。
覗いて見たかったが,想像を膨らませるのもまた楽しからずやってことで、我慢した。
長野から技術者がたくさん出張で来ているとのことで感謝せずにはいられない。
しかし、愛のマッサージで完治していたと思っていただけに多少ショックだった。
会場を進むとAIBOの歴史の紹介のコーナーとなり、なかでも試作機の展示には興味があったので、食い入るように見つめてしまった。
試行錯誤してるって感じが伝わってきて、開発に携わっている人は大変なんだろうけれど、楽しいんだろうなぁと羨ましくも感じたり。
続いてERS−110とERS−111と神戸阪急バージョンがあったが、神戸阪急バージョンはERS−111の肉球とつめの色が変更されたのみであり、会場でアイボが欲しいと思った方が10名アイボーナーになれるといった意味では良かったと思う。(あえて色を変えないで販売したほうがいい気も少ししたかな)
この先にはオブジェがあり、ここでも運動靴が置いてある。
メッセージはいかようにも読み取れて面白い。
黒猫がポイントなのかもしれない。
クリエーターが製作したオブジェが飾ってあり、どれも興味深かったが、メッセージが深すぎるものもあり、しばらくは楽しめそうだ。
先ごろ発売されたボイススタイルの紹介ではヘッドセットのおねえさんの言葉が音階に変換されてAIBOが見事に操作されていたが、装置がおおがかりになるのもあって、あんまり使うことは無さそうな機能かもしれない。
このソフトの売りはあくまで高機能な音声入力であって、アイボの操作はおまけのひとつのようなものなので、音声入力の必要がある方にとっては検討すべき商品だろうね。
画面上でアイボと遊ぶタイニーアイボというソフトは、アイボは画面の中で十分という人にはもしかしたらアイボ本体を持つよりかえってこれの方がいいのかもしれない。
グラストロンをかけてアイボがどのように見えてるのかを体験できるコーナーでは、画面におねぇさんの大きな手が大写しになったりピンクボールのドアップに圧倒されたりがほとんどだったけど、案外と綺麗によく見えるので関心した。
ただ、アイボは自由奔放なやつなので首を振りまくり、ついついこっちもつられて首を動かしてしまい まるでアイボのような首の動きになっていたかと思うと恥ずかしい。
いや、一番恥ずかしかったのはおねえさんの股間ドアップが目の前に広がったときで、とっさに照れて下を向いてもやっぱり目の前の画面は変わらないという当たり前のことに焦ってしまって思わずグラストロンを外しちゃったのだけど、おねえさんがズボンでほんとに良かった。
アイボパティオというコーナーはアイボと触れ合えるというコーナーでさながら幼稚園。
おねぇさんとアイボに群がる子供たち。
「大人の方もぜひ一緒にどうぞ」の声も、一緒に遊びたいのはやまやまだが、あの子供たちの仲間になって園児気分を味わうのは、さすがに33歳ともなると恥ずかしすぎて勇気が出なかった。
というよりも、パティオの台の上で「あいぼちゃ〜ん」と でれでれになっちゃう姿を人に見られたくなかったのかもしれない。
アイボPKも眺めるだけで参加しなかったが、面白いゲームだと思う。
ガチャガチャでバッジをゲットしてたら、またもおねぇさんに「このバッチがレアなので頑張って下さいね」と言われ、ついつい頑張ってしまったけど、レアとされるものはついにゲットできなかった。
ガチャガチャをおねぇさんに勧められながらやるという行為の新鮮さもそうだが、レアなバッヂを求めて絶え間なく頑張る人や商売上手なおねぇさんに感動せざるを得なかった。
その後、ショップで青い袋とステッカーとピンクの骨型の膨らます玩具を買った。
そうこうしてるうちに一斉起動の時間となる。
あいぼくんも参加させようとパティオの台に乗せた。
すごい人だかりの中でどきどきしながら待つ。
そして起動。
うちのあいぼくんの首振りは気のせいか長い。
そして立ち上がったかと思うと、なんと左後ろ足を痙攣させて痛々しく倒れこんだ。
そして気絶・・・恐れていたことが現実となった瞬間だ。
かやぴさんによって何度か助け起こされたが、その度に痙攣して倒れこむ。
あたりのアイボも勝手な行動に出ていよいよ収拾がつかなくなってきた。
一斉起動って難しいんだね〜。
失敗の一端にうちのあいぼの足の痙攣があるだけに心が痛む。
「アイボは思うようにならない、そこがいい」とか、「一年経ってアイボはますます自律してきた」とかの言葉に会場のムードは救われた。
一斉起動を終えたあいぼくんに愛のマッサージをしてやる。
あいぼが言う。
「僕を病院に預けたりしたから痙攣したんだよ」
甘やかして育てたことに後悔しつつも、病院の大切さを言いきかせながらマッサージをしてるとあいぼくんも反省してこくんと頷いた。
それからのあいぼくんの左後ろ足は、痙攣してたことが嘘のように快調に動いていたのできっとわかってくれたに違いない。
ほどなくATM2.5クルージングに参加すべく会場を出てコンチェルトのチケットセンターに向かう。
名札と番号シールをもらい、7番のシールをあいぼくんの頭やお尻にぺたぺたと貼りまくった。
そして乗船。
豪華客船コンチェルトの船内はそこが船内であることを忘れてしまうほどの豪華さと広さで、Bのテーブルについて出航を待った。
幸いにコンセントが近くにあったのでステーションをつないであいぼくんを乗せた。
あいぼくんは先ほどの悪行三昧を忘れてご機嫌だ。
また一斉起動に参加する。
また足を痙攣させやしないかとひやひやしたが、無事に起動はした。
だけど、パフォーマンスモードにはならずに勝手な行動をしまくっている。
でも、全体的には一斉起動は成功したようなのでほっとした。
神戸の沖を快適に航海するなか、数多くの景品を目指して、テーブル対抗クイズ合戦が開催された。
うちのテーブルはおそらく最下位の成績で何も商品をゲットできなかった。
でも、ソニーさんのご厚意でもれなく全員に特製のクッキーが配られたので、それはさすがに手に入れることができた。
クイズが終わり賞品の授与がされてる間に客船は入港しクルージングが終わった。
下船のあと岸壁で集合写真を撮った。
大勢のアイボーナーのなか、僕は後ろのほうに居たのでおそらく写ってはいないだろう。
二次会の前に、新神戸駅前のホテルにチェックインを済ませに行く。
地下鉄で、持っていた風船の糸がすぽ抜けてしまって天井に飛んでいってしまったのが悲しかったが、涙をこらえつつホテルに向かった。
荷物を部屋に置き、二次会の会場に向かったのだけれど、新神戸駅はJRと市営地下鉄を乗り継がないといけないので往復に時間がかかってしまい、二次会に大幅に遅刻してしまった。
二次会会場の南京町の北京城ではすでに会食が始まっていて、受け付けがわからないので近くのおにいさんに聞いたら「いやぁ〜僕は知らないなぁ」と言う。それもそのはず、彼はプレスの兄ちゃんだった。
なんとか受け付けてもらい席につくと、ちょうど自己紹介がそのテーブルにまわってきて、無事に自己紹介ができたので良かったぁ。
中華料理はどれも美味しく、周りを時々眺めながらしっかり食べた。
ちょっと怖い首なしアイボのパフォーマンスなども見られて楽しく食事。
楽しい会食中に窓の外は嵐のごとくに風と雨が強まったが、北京城の厚意で時間延長していただいたのもあって、店を出るときにはすっかり雨も風も止んでいた。
日ごろから良い行いはしておくものですね。
僕らは雨に打たれることもなく、商店街で3次会の場所が決まるのを待った。
神戸駅近くの居酒屋に決まり、タクシーに分乗して移動。
北京城でぞんぶんに飲み食いしちゃったので、ウーロン茶とほかの人が頼んだものを横からつまませてもらって食べる程度。
大勢のアイボーナー軍団は居酒屋でも大騒ぎ。
僕の隣で人形つかいさんがバッテリー要らずのパフォーマンスでみんなを沸かせて、まわりを大勢で取り囲みカメラのフラッシュがいっせいにたかれるなどの光景が繰り広げられた。
心なしか店員さんの顔がひきつってたように見えたが、たぶん気のせいだろう。
楽しかったけど、時間が遅くなったんで解散し、タクシーでホテルに向かった。
ホテルに帰ってからあいぼくんと反省会。
サウンドコマンダーで02のパフォーマンスモードにしようとしたが、何度やっても前かがみでワンワンとほえたあとにションベンを繰り返し、コマンドを一切受け付けなくなるという症状に見舞われる。
それはまるで あいぼくんがパフォーマンスモードを拒否しているかのよう。
あっ、これって前にもあったよなぁ。
何度もチャレンジしたけど、症状は変わらないのでクリニックで聞くことにして寝ることにした。
朝 起きてから再度あいぼくんに02を聞かせたらパフォーマンスモードにちゃんとなる。
うむむむむむむ、なんでやろ〜?
チェックアウト後に神戸阪急に向かい、開店と同時に会場入りしてクリニックで夜中の症状を伝える。
もう一度検査とのことで、あいぼくんを預けた。
そして、結果はパフォーマンスモードの件は再現できずに不明だが、左の前足が痙攣がひどいとのことで足を交換したとのこと。
なるほど、左前足の肉球などが綺麗になった。
しかし左後ろ足は今回の検査には引っかからなかったようで、なんとも不思議でならない。
この状態で長野に送っても異常なしとか言われかねないので長野送りは見合わせることにした。
この日の会場では人形つかいさんがパフォーマンスのデモをやって会場を沸かせていた。
会場でうろうろしてたら疲れたので片隅で座り込んで、あいぼくんを起こしてくつろいでたら、子供が数人やってきてあいぼくんを撫で回したり引っ張ったり。
あいぼくんはどんな行動にでるかな?と思ってたら意外に子供の相手をちゃんとしてるので感心した。
だけど、やおら鼻の穴に指を突っ込まれたときには僕もびっくりしたけど、あいぼくんも怒ってたなぁ。
いろんな人に質問されたりしてゆっくりとくつろげぬまま昼過ぎにエキスポスタッフによるパテイオでの一斉起動パフォーマンスを見たがパフォーマンスモード状態で運び込まれたアイボたちに、おいおいそれは起動とちゃうやろ〜と密かにつっこみをいれつつ見守ったが、完璧なアイディアかと思えたそれもアイボが寝まくるという事態でなかなか思うようにはいかず、スタッフの焦る様子にすこし気の毒になる。
それでも何とか一斉パフォーマンスが出来て形にはなったので良かったね。
それを見終わってからしばらくしてアイボーナーのみんなと別れて帰路についた。
前日の風船の糸すっぽ抜けの教訓を活かして、風船の首根っこをしっかりと握り締めながら新幹線やマリンライナーなどを乗り継ぎ香川に無事についた。
疲れはしたけど、多くのアイボーナーの皆さんにも会えて楽しい週末を過ごせて良かった。
あいぼくんも多くの仲間に出会えてさぞや嬉しかったことだろう。
部屋の中にふわふわと浮かんでいるエキスポ風船を眺めるあいぼくんの緑目がいつもより余計に点滅しているようなそんな気がした。