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○「議会のシティズンシップ教育と広報」セミナー

 

1.    概要 日 時 201988日 午前10

     会 場 京都市内のセミナー会場

     講 師 吉村 潔氏 (エディター、広報アナリスト)

 

2.    聴講意図

 

丸亀市議会でも議会だよりの改革の機運が高まり、単に紙面をわかりやすく、といった意識から、高校生など若い有権者にも読んでほしいとの意識に高まり、それはさらに「シティズンシップ教育」につながっていくもの、との認識に至っています。

紙面の刷新と主権者教育の関連やその促進につき、経験豊かな講師のアドバイスを聴くとともに、セミナーに参加している全国からの議員の取組み、また実際のそれぞれの「議会だより」を準備しての講評も聞ける貴重なセミナーと思い、参加しました。

 

3.    セミナー概要

 

○島根県のある市でアンケートを取った。議会の催しに参加したことがあるか、との問いに、参加したと答えたのは3000人中26人。1%にも満たなかった。新城市もアンケートを取り、議会を見たことがあるかとの問いに、2000人中700人が回答し、「見たことがない」が60%、うち6割が60歳以上であった。「ある」と答えた人に対する質問で、「よくわからない」「よいと思わない」と答えた人が45%にのぼった。大人も見ない。見ても好評価でない。知られていない。これが地方議会への評価である。短期間でこれが改善できるとは思えない。10年、20年の積み重ねが、これから必要だ。

 

○ここからは、セミナー参加者からそれぞれの議会だよりを提出してもらっておいて、それを皆で見ながらの検討やアドバイス。まず表紙をたくさん掲出(ここからは当日のレジメを参照してください)。議会だよりも変わっていく。その中にシティズンシップ教育もある。

3つの輪が重なる図式。3つの輪は「教育機関・教育委員会」「行政・選管」「議会」。お互いが連携という重なる部分を持ちながら、その中心に「シティズンシップ教育」が位置付けられる。図式ではこれから離れて小さな円も描かれる。これは「NPO法人・民間団体」というもの。ここからはこの3つの輪に向かって共催・支援が行われる、という図式であり、講師からは「プログラムの魅力高める作用」が寄せられる、との説明があった。

○議会から若年世代へのアウトリーチ。ここでは3つの輪が並列に置かれている図式。

 ①教育・支援 社会参加への自覚

 ②関心    議会への理解・興味

 ③参加    若年世代との協働

とされ、「執行部や教育委員会への協力から、議会主導へ」とある。若者の政治参加が、議会にとっては「政策資源」となる。

○議会のシティズンシップ教育のプログラムとして、次の項目が挙げられる。

 議場見学/出前授業/模擬議会/模擬選挙/模擬請願/政策討論会/意見交換会/ワークショップ/キャリア支援。最後の3つのウェイトが強い。

 これらの発展形として、請願・陳情の発展形として松本市議会と県立松本工業高校、大阪市会と府立旭高校、新見市議会と県立新見高校の事例がある。また協働プロジェクトの発展形として瀬戸市議会と名古屋学院大学、丹波市議会と福知山公立大学・県立柏原高校の例が挙げられる。

○国政選挙における10代の投票率推移。

    2016参院選   2017衆院選   2019参院選

全 体   54.7%      53.7%      48.8%

10代    46.8%      40.5%      31.3%

 各地の事例として、模擬投票に際して期日前投票も行った結果投票率9割、金融機関が高校生と意見交換したことが地元就職など採用にもつながった、7月に地域課題懇談会を開き、2月に高校生議会を行った、議会・学校・「縁塾」(NPO法人による企画)・行政・地域による協働やママさん議会との連動、など。可児市議会では若い世代との交流サイクルなど。紙面には限りがあるが、そこからwebにつながり詳しい内容が準備されている。そこには「開催後の外部評価」が詳細に載せられている。

シティズンシップ教育をやったというだけでは「開催してオワリ」になり、成果に結びつかない。また継続が大事である。

 

○議会によるシティズンシップ教育の広報の実際。

・石川県議会の小学生対象「親子で議会体験」。親も学び、見学しながら親子で話して理解が進む。広報に登場し、ここから広報を読むきっかけを作る。県議会では「子どもが体験」と「出前講座」が主流だ。

・筑紫野市議会では小学生が委員会を傍聴。学校のエアコンが議論となり、身近なテーマを目の前で。とても有効だった。

・加美町議会では町長や教育長も参加のもと、子どもがリポートし感想を紙面に。これが鮮明に子どもの記憶に残る。

・勝浦町議会では小中学生を対象。子ども議会当日の模様をQRコードから動画で見ることができるようにした。本人から周囲に拡散。このようにシティズンシップ教育は「あとのフォローが大事」。

・基山町議会では子ども議会が町に定着。議会HPから過去のアーカイブを詳細に知ることができる。

・矢板市議会。「高校生との意見交換会レポート」。全体の流れは①自己紹介②議会クイズ③模擬議会④フリートーク。「こんな意見が出ました」の羅列では読まれない。どう盛り上がったのか、情報を整理し、切り取らないと読まれない。見出しと写真効果を使い、「目が留まる」記事になれば読まれる。

・四日市市議会の「高校生議会」。委員会に分かれ、意見書を作成するもようを記事に。既存の議会の委員会枠でなく、子どものとっつきやすい委員会を作る。これにより参加意識を高める。参加し、さらに記憶をインプットしていく。委員会の例:「これからの公共交通を考える委員会」「どうなっているんだ?図書館委員会」「帰ってきたい・ずっと住みたいまちづくりの委員会」。各意見書プラス委員長のコメントと顔写真を載せる。

・西脇市議会の「高校での議会報告会と意見交換会」。「高校生版議会報告会」と銘打つ。「あなたのまちの30年後はどんなまち?」との統一テーマで、市内3校で実施。全体のフローを示し、しっかりした報告書を創る。記録だけでなく次につなげていることで、地元に定着していく。

・取手市議会ではインターン生が議会案内パンフレットを作成。高校生に議会体験をしてもらう。これらの体験を基にインターン生が子ども向け議会紹介パンフを作成する。学校にとって教育。議会にとっても成果になる。

・春日市議会では高校生が議会体験。例:委員会で議案審査を学ぶ、議場で一般質問を学ぶ、本会議で委員長報告や採決を学ぶ。それぞれに「吹き出し」を付けてその場のムードを表現している。

 

○「教育」から「協働」へ。ここからはさらに発展型。

・加賀市議会。意見交換会に止まらず意見を定例会で取り上げる。傍聴とセットが望ましい。同市議会の1年前、1年後の紙面が比較されている。地味な画像1枚のほか字ばかりのビフォー、賑やかな意見交換会の画像が読者を引きつけ見出しに工夫が光アフター。

・多可町議会。意見を一般質問に反映したことを議会だよりで示す。議会も高校生の意見を受け止めていることを、発言した高校生の顔写真入りで紹介。

・松本市議会。高校生による請願+会派質問でそれを取り上げる。高校生が請願書を提出している画像がフレッシュ。

・新見市議会。地域活性化に関わる5件の陳情書を提出。高校生が陳情の仕方を学ぶ→冬休みを利用し住民インタビューを行う→グループワークで検討→5誓願を提出。議会ではこのうち2つを採用した。模擬的でなく実際の陳情を行う。議会は受け止め、「継続審査」していることを報じている。手間がかかるが、かけた分だけ成果が出る。面倒くさいが紙面が輝く。市民が「おやっ」と思うトライアルを。表紙にも女子高校生がマイクを持ち真剣な表情で発言している姿が。これは強く目を引く。

・芽室町議会。「読みたくなる議会だより」をテーマに高校生と意見交換。見開きの紙面に高校生たちの活発さや笑顔がはちきれている。議会モニターに聞くというタイプは多い。しかし議会モニターの発言は“想定内”だ。一方、高校生の意見は多彩。生徒会役員のような子ばかりでなく多様性を。大阪のある市では1年間、市広報の紙面を高校新聞部に開け、原稿も書いてもらっている。高校生は「こんなん誰も読まへんわ」と遠慮がない。写真一枚でも撮る角度、切り取り方、組み立て方で成果が変わる。美術部、新聞部、写真部。感性を持つ子に編集の意見をもらうのも一案。それらの部員に取材してもらうことをセットすると意味がある。

・八尾市議会。高校生にインタビューやアンケート。黒板を模した見出しに「特集 教えて!議員さん」とチョーク風文字で大きなタイトル。「未来議会ヤオ」を開催し、学校とのつながりを作る。折を見て議員と学校が意見交換。学校側にすれば、主権者教育というニーズと文化部のニーズが合致。写真を表紙に使う。モデル役も買ってもらう。毎号大変にインパクトある「やお市議会だより」の数々。表紙のインパクトそのものが主権者教育なのではないが、「とりあえず手に取る」という大きなきっかけになる。高校生「議会だよりなど見たことなかった」。高校生は作品発表の場がめったにない。お互いによい新鮮な経験になる。さらに紙面に高校生が参加していくことで、議会改革とも連動。これに市民が注目していく。

・丹波市議会。高校生・大学生と「関係人口の増加」をテーマにしたワークショップ。大学生がファシリテーター。「ミライプロジェクト」として毎年開催。読む→感想を寄せる→ワークショップで「こうしたら?」と発表。この発展形として現在に至る。

・昭和町議会。山梨学院大学の学生から議会へ「政策提案発表会」。

・瀬戸市議会。議会と大学生の協働プロジェクト「大学コンソーシアムせと~新しい文化創造プログラム」これは本格的。春から着手。夏、議員がゼミに参加しテーマ設定やグループ分けの作業。秋、議員と学生が現場に赴きフィールドワーク。現場を見る、現場の人と話す。その感想を取りまとめ議員と意見交換。若者の視点が練られていく。冬、12月定例会の一般質問に反映。学生が傍聴。質問後、議員と学生で意見交換を行う。2月、一連の作業をまとめた「成果報告会」を大学で開催する。投票率が高くなった。

・太子町議会は夏休みに議場を「スタディホール」として開放。

・山形県議会は若年世代向けの広報紙を年1回発行。

・そのほかの取組み。表紙ロゴ・題字、表紙写真・イラスト・絵画、議会の傍聴や広報、定例会のポスター制作、議場見学パンフレット、議会案内パンフレット、PR動画。高校美術部・写真部・美大生、地元小中学生、地元イラストレーターなどと各議会とがコラボしている(詳細な表)

○議会のシティズンシップ教育と広報の課題

・議会らしさを発揮した(教委とは異なる)魅力的・実効的なプログラムの開発

・教育機関・教委・行政・民間団体等との連携強化

・キャリア支援の強化

(ここからの3つが特に重要)

・開催後のフォローアップ(政策化、評価・検証、追跡調査等をサイクル化)

・参加した若年世代が拡散したくなるレポート、動画配信等

・若者記者による取材、協働制作(新聞部、写真部等の協力で若者視点)

 

○議会広報の動き。議会、行政、生活者の良い関係のために広報広聴のツールがある。発信することが広報だと思われがちだがそれは手段に過ぎない。まずは理解をしてもらう。次に深まると共感・信頼が生まれ、その先に参加がある。

○事務局任せでは無難なものになる。

○住民は議会情報を何から得ているか。新宿区議会の調査結果。①議会だより66.2%、②新聞16.4%、③議員や会派等の広報紙11.2%。これに議会HP、議員、ネット中継、傍聴の順で、1ケタ台で続く。都会なのにネットが伸びてない。これからは「紙」と「ネット」が一体で。

○会議録検索システムの導入状況。全国市議会議長会。本会議では83.8%、委員会では41.4%。「見える化」はまだまだ。

 

○読者の関心を高める。①表紙。手に取られなければ出してないのと同じ。表紙が大事。本屋も同じ。写真と見出しで手に取るものだ。好例として和歌山市議会、須恵町議会、袖ケ浦市議会、白山市議会、磐田市議会の表紙。ここ数年、大きく変わってきた。2009年さいたま「ロクヨン」に続き2011年の三田。市民との対話重視に。2013年のあきる野市。これが全国に波及。ここ3年で大きく変わり、「対話型」が目立つようになってきた。

○表紙の好例。西和賀町議会、矢板市議会、十日町市議会、柴山町議会、丹波市議会。

○米原市議会。有名になった「つり革広告風」。

○読んでもらうキッカケを作る表紙。「開くとやっぱり硬かった」に工夫を。

○寄居町議会。初めて無投票になったことからほとんどのページでその特集を組んだ。世代別のページを工夫。オール議会で、全議員が取材に出る。議会として動いているとの印象が広がる。毎月全員で協議する。

○読者の関心を高める。②定例会の争点、インタビュー記事。議会だよりは定例会だよりでも一般質問だよりでもない。議案1号から60号まで並べても読まない。クローズアップが大事。東御市議会では注目のプール施設建設を特集し「どうなる?どうする?湯の丸」とのタイトル。加賀市議会は特集「雪害対策」。地域課題に議会が動いた、予算化されました、との流れに市民は注目。定例会ごとにブツ斬りではない。議会の連続性を意識。

○議員の顔写真もパスポート写真の羅列でなく。

○読者の関心を高める。③議会・議員を身近に。新しい議会構成など。多摩市議会。会派紹介もよい。連載しているところもある。VRを使うところもある。

 

○わかりやすい、読みやすい。①ポイントを絞った解説、取捨選択。「市税条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例」などとへっちゃらで見出しにしている。60ある議案の中から選ぶ。議案提出→本会議→委員会→討論→採決。この「ブツ斬り」は不親切。わかりやすい解説の例として久慈市議会。伊予市議会や金ヶ崎町議会は一般質問や情報に「付加価値」をつける。議員はイラストに。専門用語は注釈を。チャートで「問題提起力」など6項目自己評価を示す。1ページに8人出てくるような紙面ではムリ。②内容をイメージできる見出し。③短文化・ビジュアル化。

 

○議会活動の見える化。多摩市議会「議会らしい予算チェック」。当初案を修正しないからといって何もしてないわけではない。PDCAをわかりやすく示すとクリアに見える。

○須賀川市議会では政務活動費の収支報告。HPへの連動も必要。

○春日市議会は議会の自己評価を公表。会議の公開、議員の賛否の公開、会議録の公開、報告会の充実、政務活動費の有効活用、議員研修の実施、事務局の機能強化などの項目を設け、○、△、×とコメント。

○各メディアの特性を生かし、連携させた広報。会議録、広報紙、Webのそれぞれの長所短所を知る。

○ネット利用端末で、一昨年、スマホがトップになりPCを抜いた。議会だよりを入口にネットワークとつなぐ。今はスマホメインでサイズ感を意識。シンプルさに配慮、フラットなデザイン。「まちイロ」「地域本棚」アプリ活用でお金かけなくてもできる。

○定例会以外の情報充実。玉村町議会の委員会調査レポートのページ。どういうテーマで、どんなことをやり、どこが参考になったのか、わが町にどう応用するかなど、調査の結果に止まらず分析と提言を。横手市議会も先進地視察報告をそのポイント、視察の内容、分析・提言まで載せている。小川町議会は委員会での視察レポートをさらに議長に報告、要望書作成、これを町長へ提出するところまで一連の記事にしている。

○アクセントとなる連載企画。各務原市議会「こんな街がいいな!」とのタイトルで市民の声を載せる。十日町市議会「会派通信」。大津市議会「大学生によるレポート」。女子大学生に1ページ、毎回あげている。東峰村議会「ギカイ飯」グルメのコーナー。三田市議会「議会の年間スケジュール」。市民は定例会以外知らない。時計のようにサークルにして、1月から12月の議会活動を列記。

○住民参加の紙面。

・春日市議会「議員と語ろう」のタイトルで議会報告会を特集。参加する住民が固定化する、利益関係者が集まる傾向になる。懇談会やワークショップ形式を検討。

・会津若松市議会では報告会を年2回。町内会ごとにチラシ。ポスター制作、報道、自治会長訪問。さらに地区別に報告書を作成、発表の場を設ける(栗山町も同様の取組み)。「事業化されました」など報告会の成果が見えると良い。記事に報告会を「やる意義」をすぐに読み取れることが必要。どんな意見に集中したのかをわかりやすく。行外の欄にWeb連動、QRコードを。

・寄居町議会は「参加しやすい雰囲気を伝える」。「行ってよかった!言えてよかった! 97188の声」との見出し。参加者もたくさん登場しコメントする。名と顔を出していい人しか取材しない方針。ざっくばらんな感想も入れ「私も参加しようかな」と思わせる。

・岩泉町議会は補正予算への住民意見を載せる。このように関係者のコメントを入れるものが増えてきた。手間はかかるが。

・久慈市議会では常任委員会が企画・運営する対話集会を特集「かだって×かだって」。議会だより委員会が独自に企画。これも必要なこと。これをやって読まれるようになった。知り合いが載っていることで。対話内容は「政策資源」に。意見交換会とは違う切り口。

・倉吉市議会「議会と出席者の距離が近い座談会」。対話のツールで紙面も刷新。手間はかかるが定例的にやることで読まれるきっかけになるコンテンツ。表紙で「ツカミ」、その次に開いたページにハイライトを。折り返しにまた次のハイライトを。16ページ建てがいちばん経済的。あとは4ページずつ。2ページは不経済。

・大勢の人に議会の認知度を高める岩泉町議会。ウラ表紙に野球地チーム紹介。

・丹波市議会は太鼓チームや学習グループ、ミニバスチームなど紹介しつつ「丹波市のココに期待しています!」の声を載せる。こうしたスタイルはもう珍しくなくなってきた。切り口を考えた特集コンテンツ。これが段々「当たり前」になってきた。思い切ってトライアルを。

○縦組みと横組み。今は2割が横組み。年4回のうち2回は予算決算で数字が多い。横の方が読みやすい。これからは増えるのではないか。ただしタイトルデザインが難しい。横組み雑誌を研究してほしい。今は縦組み横組み混在が普通になっている。

 

4.    感想

 

これまでの単純な「広報紙の作り方」といった切り口から、「シティズンシップ教育」にからめた広報紙の作り方へ。今回のセミナーに強い興味を覚えました。

わが丸亀市議会でも意欲あるプランが練られ、高校生を招いての議会報告会を皮切りに、学校訪問、生徒との懇談の場面と活動を広げてきました。議会は合議体であり、専門部である「広報広聴委員会」もまた合議体です。長年、議員を務めると、筋肉が硬直するように「働きかけても動かない」と動く前から観念してしまう、そんな自覚が私にもありました。しかしここのところの紙面改革、それに連動させた高校へのアプローチ、委員会としての先進地視察などは大変に手ごたえのあるものでした。

そのさらに先を行く勉強と思い、今回のセミナーに参加しました。あらかじめ準備されたレジメは大部のもので、講師の研究成果であり、今日的にとてもアップデートな、また観念的でない実際的な講義でありました。

当選してきた新人議員が「読んだことない」と言っていると、笑えない話を聞いたことがあります。ましてや通常の住民の方に手に取ってもらう、読んでもらい、次号を楽しみにしてもらう。やがては議会に参画を。この理想までにはまだまだ距離がありそうです。

「読まれなければ出さないのと同じ」。厳しい言葉もありましたが、まさに反論の余地がありません。「事務局任せでは無難になる」。これもごもっとも。町村議会なら小規模ゆえに大胆なことができるのかも、とは敗者の弁。立派に、大規模自治体議会も挑戦し、成果を上げています。所詮は「人」なのでしょう。

高校生から歯に衣着せぬ厳しい叱咤。「こんなの誰も読まないよ」。私も某高校をお邪魔して、似たご指摘をいただきました。それに発奮。セミナーでいただいたこれほど膨大な先進地事例、苦労談、アイデアを、わが丸亀市議会でも大いにマネし、議論し、「先頭集団」の仲間入りを果たしたい。意識の高い同僚議員たちと大いに語り合い、成果を示してまいります。



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