令和5年9月17日(日) TTCアリーナ(府中市立総合体育館)
1.視察意図
8月2日に一度、「ドローンネイティブシティプロジェクト」をまちづくりの中心に据える広島県府中市を視察しました。この時に、第2回となるドローンフェスをこの日に開催予定と聞きました。たまたま、丸亀市ではそのすぐ後、10月に初の「ドローンフェスinまるがめ」を開催予定であると知り、そのために事前の勉強をと、日帰りでそのもようを視察させていただいたものです。
2.開催の概要
府中市のHPからの開催概要資料と、当日撮影の写真で報告します。
開催場所:
JR府中駅から歩きました。8月2日に市役所訪問の折、市役所からその開催場所と聞いて写真を撮っておきました。小高い丘陵の上にあります。
会場全景 会場内ロビー
①館内
館内ではフライトスペース、企業展示、ステージ催し事が行われている。
〇フライトスペース
ドローンサッカー ドローン組み立てワークショップ
ドローンお菓子釣りゲーム ドローンファイト
〇企業展示会
〇中央ステージで催し事
②屋外
体育館横ではドローンレースが行われている。
〇ドローンレース
〇キッチンカー出店
3.感想
「香川県の丸亀市から来ました。こんど丸亀でドローンフェスをやるものですから勉強に」。ドローンレースに参加し、機の整備に余念がない参加者のお一人にこう声をかけてみました。すると反応は「そうみたいですね」。
10月の開催が決まっているのに、丸亀市ではポスターも見かけない。ほんとうにやるのだろうか。ちゃんとできるのだろうか。昔からのチラシ、ポスターによる宣伝というイメージから抜けられない私ですが、なるほどネットを通じて、その世界にはもう丸亀開催は知れわたっているようだ。ドローンそのものが時代の最先端でもてはやされているものですが、そのPR手法もまた昔年とは様変わりのようです。
8月2日に「ドローンでまちおこし」の全体について視察させてもらいましたが、単にドローンで盛り上がろう、という催しレベルではなくて、ノウハウを持った地元企業、免許取得の関連団体、そして意識の高い市民の方々を巻き込むちゃんとバックボーンのある、まさに「ネイティブシティ」というにふさわしいものでした。そして今回の2回目となるフェスの開催。キッチンカーもずらりと並んでいましたが、お昼時以外はさほどの人だかりというのでもなく、館内外ともに観客が押しかけひしめいて、というような賑わいではありませんでした。しかし地元生徒たちのダンスやけん玉のステージなどには主催者側の本気度が見えましたし、何より企業ブースが活気を呈し、見たこともない巨大な仕事用の専門ドローンも間近に見、免許取得もほんとうにその気にさせてくれるような親身な説明をもらいました。単に時代の寵児としてドローンをいじってみるということを超えた、催し物の理論づけがしっかりしているように思えました。
今回は9月定例会の開催さなかであり、実際に行けるのか直前まで判断がつきませんでしたので、府中市役所には今回、伺いますと告げないままの訪問となりました。催しの本番で要らざる造作をかけるのもはばかられたという面もあります。まずはどういうものなのか、実際に体験してみたいとの目的は達せられました。
8月2日の報告にも後日談として書きましたが、市長がドローンの活用に前向きな答弁をしたことが新聞に載り、それを読んだ識者から「ドローンコミュニティ構想」なる立派な提案書をさっそく賜り、私の方が驚かされました。先見のまなざしを持つ方からすればこれは市として取り上げるに足りる十分な値打ちがあるものと改めて気づかされました。これから、マニアックな一部の人々の楽しみ、という領域を超えて、防災や暮らしの諸般の実務にも、また娯楽、観光、文化の面でも、広く裾野を広げる展開になってくれればと願います。まことに昨今、行政の守備範囲は広がりました。「垂直立ち上げ」などと言いますが、そのドローンの上昇しゆく姿にも似て、行政と行政職員の皆さんが、これまで「経験したことのない」視野、展開、応用を見せてくれることを念願したいと思います。