○自治体総合フェア2012講演レポートA
「庁舎建設と自治体オフィスづくり」 青梅市企画部主幹 橋本 俊明氏
2012.5.24 東京ビッグサイト
以下、私が受講したメモから抜粋します。文責は内田にあります。
○資料「青梅市新庁舎案内」のパンフより、建設までの足取りを紹介します。
・S60 基金積立開始
・H5 新庁舎建設基本構想まとまる
・6 基本設計完了するもH7、財政状況によりスケジュール凍結
・12 総合計画で「新庁舎建設」を明記
・14 市民からご意見を聴く会開催
・17 新たな「基本構想」まとまる
・18.3 選考委員会で設計案の決定、委託契約締結
・18.12 基本設計完了
・19.2 実施設計委託契約締結
・20.1 実施設計完了
・20.3 請負契約締結
・22.5 竣工 同7 開所
・23.4 落成式典
○講師のプレゼン資料より抜粋
・青梅市は面積103平方キロ、人口13.9万人
・分散していた庁舎を統一する必要。老朽化した旧庁舎はS36築。旧本庁舎をP、市民
ひろばとし、その隣接地に新庁舎を建設する構想
・構造は地上7階地下1階、免震構造、約22000u
・新庁舎コンセプト
@お客様への「おもてなしの心」
→窓口を1階に集約、ワンストップ化。待合ロビーに曲線仕様、これをはさんでオ
フィスが対面する。市民・年金・福祉・税
A誰もが利用しやすいユニバーサルな庁舎
→ローカウンター、平坦、車椅子もすれ違える広い通路、点字ブロック・白杖音声
案内、サインにフラッシュライト、全階に多目的トイレ、キッズコーナー、授乳
室
B安心・安全を確保する施設づくり
→窓口から背後の職員机の距離をとり、パソコン画面や電話が知れてしまわないよ
うにする。プライバシー仕切り板、多くの相談室
→免震構造、災害対策本部室、自家発電装置で業務継続、隣接する市民ひろばは電
源盤を備える、屋上テラスを災害に備えた設計、J-Alert連動自動放送システム、
震度表示システム、簡易マンホールトイレ常備、
→3.11でも無被害だった
C情報発信・交流の場の提供
→姉妹都市コーナー、行政資料閲覧コーナー、青海マラソンのスタート地ほかイベ
ントに活用、障害者団体が運営する喫茶コーナー、7階職員食堂は市民交流の場
D時代の変化に対応し未来を見据えたオフィス
→グループディスクでモジュール統一、1階作業スペース設置でお待たせ時間を短
縮、執務スペースの収納量削減
E環境に配慮したエコでサスティナブルな庁舎
→種々の省エネシステム。自然換気・ナイトバージ、屋上緑化、深い庇、明るさセ
ンサー、蓄熱・深夜電力利用、太陽熱利用、太陽光発電、雨水利用、免震ピット、
地中熱利用、人感センサー
→ペーパーレス化、地元多摩木材の多用、リサイクル素材
受講しての感想
このレポートをHP用に整理しなおしているのは受講から1年余りを経た2013年の8月です。あたかも本日20日、丸亀市議会庁舎整備等特別委員会の実質初会合が開催されました。
いよいよ丸亀市も庁舎建設への緒につきました。青梅市においては旧庁舎の老朽化、分散している立地の合理化という必要性という要素がありましたが、それに加えて、丸亀市では市民会館ほかの公共施設も含め、総合的・有機的な大手町再編が前提とされます。
市役所庁舎建設の基本コンセプトは青梅市を大いに参考にさせていただくとして、さらにその先に、市民を意識し、未来を意識した構想を練ってゆかねばなりません。