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○自治体総合フェア2012講演レポートC

「町のイメージを変える、職場を変える窓口改革」        大分県玖珠町

                        2012.5.25 東京ビッグサイト

 

以下、私が受講したメモから抜粋します。文責は内田にあります。

 

@総合窓口設置への経緯

・H6から事務改善項目に挙げられたが進展なし。

・H23首長交代。新町長の下で「行財政改革指針」が示される。

A総合窓口の概要

・従来の住民係を名称変更「住民課総合窓口係」に。総合窓口事務、証明書発行、その

 他申請業務受付を担う。→証明事務の集約、「2階に行かなくて済む」

・用務の課へすばやくつなぐ総合案内

・戸籍、住民票、印鑑登録、税の各証明を一括取扱い

・他の証明業務ね総合窓口に集約

・アンケートを実施し、その声をプロポーザル方式での業者選定に反映

 ○プライバシー配慮→間仕切りカウンター

 ○分かりやすさ→誘導サイン、発券機

 ○待たせない→証明業務集約化

 ○セキュリティ→執務室立ち入り制限

 ○相談、打ち合わせの場所拡充→相談室の見直し

 ○執務環境の改善→OAフロア化、休憩スペース

B業者選定のポイント

・わかりやすい見積もり、追加出費が要らない安心

10人の選定委員、点数で審査

・GWに工事完了、引っ越しまですべて一括の業者を選定した。

・議会からは「なぜ地元業者を使わないのか」との意見が出た。

・メーカーダイレクトで契約

・決定業者のプレゼンで評価したのは、

 ○地元の「こいのぼり」「きりかぶ山」の特色を活かしたカウンターデザイン

 ○カウンターラインを曲線化し、中庭を設けた。

 ○サインは課の名前でなく、用件を示すものとした。「国民健康保険」「福祉・障がい・

  子育て」など

 ○待合席は横向きとし、カウンターが見えないように配置

 ○誰でも立ち入れた通路と事務スペースの間を「スウィングドア」で間仕切り

 ○パーティションを活用し相談スペースを拡充

 ○モノを置き放題だったところを導線にしてすっきり

 ○タッチパネル式の発券機

 ○キッズコーナー、授乳室

C反響と反省点

・来庁市民からは「明るい雰囲気」「落ち着いて相談ができる」「丁寧に案内してくれる」  

 など。一方で、よくくる来庁者にとって過剰な親切は煩わしい。

 

受講しての感想

 

玖珠町は人口17千人余りに対して面積は286平方キロ。丸亀市の2倍以上。市役所に用があって来られる市民もかなり遠方からの方もいると思われます。

できるだけ早く、出なおすことのないように、懇切に、と、市民の要望は大きいでしょう。だいぶ以前から事務改善の目玉≠ニして、総合窓口の設置は課題とされていたが、新町長の時代となりようやく動き出した、とのこと。「ホンキ」が市役所を動かしていくのだと思います。

丸亀市は今年度、新庁舎整備への議論を始めたところ。玖珠町長自ら「仏作って魂入れずにならないように」とおっしゃったそうですが、まさに設備と人とがマッチングして初めて、市民サービス、市役所の業務の質的改善が遂げられるものでしょう。

注意深く、このことを見守ってまいります。



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