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○自治体総合フェア2014

                   2014.5.2123 東京ビッグサイト

 

セミナー聴講記録。文責は内田にあります。


1.基調講演「クラウド化等電子自治体の推進」

        総務省地域力創造グループ地域情報政策室長 増田 直樹氏

 

・わが国のIT戦略と電子自治体の展開

2001.01 e-Japan戦略

2001.10電子政府・電子自治体推進プログラム。LGWANの整備

2003.07 e-Japan戦略Ⅱ

2003.08電子自治体推進指針。行政手続きのオンライン化

2006.01 IT新改革戦略

2007.03新電子自治体推進指針

2013.06 世界最先端IT国家創造宣言

2014電子自治体の取組みを加速するための10の指針。

 ○番号制度導入を契機として自治体クラウド導入加速

 ○住民利便性の向上

 ○電子自治体推進のための体制整備

→国家宣言の中で、

 ○公共サービスがワンストップで誰でもどこでもいつでも受けられる社会

 ○自治体クラウドについても、番号制度導入までの今後4年間を集中取組

み期間と位置付け

2013.06「骨太の方針」でも自治体クラウド加速に言及

→「10の指針」の内容

 ○指針16で自治体クラウド化に言及。

  指針1 自治体クラウド導入

  指針2 オープン化への取組み

  指針3 都道府県の役割

  指針46 業務標準化、調達等

  指針7 オープンデータへの取組み

  指針8 住民満足度向上のための取組み

  指針9 情報セキュリティ強化

指針10 PDCA体制の構築、CIO機能の強化

・自治体クラウドとは

→自治体がシステムのハードウェア、ソフトウェア、データなどを庁舎で保

有・管理することに代えて、外部のデータセンターにおいて保有・管理し、

ネットワーク経由でりようすることができるようにする取組み。

→複数の自治体が共同利用することがポイント

・自治体クラウドのメリット

 →運用経費の3割程度の削減

 →業務の標準化、効率化、事務のアウトソーシング(封筒入れ作業など)

 →災害に強い

・導入にあたっての課題

 →団体間の調整に時間がかかる

 →「ベンダーロック」=囲い込みの解消。各市町が異なる形式、外字、移行経

費負担の問題

・総務省の取組み

 →初期負担への地財措置

 →外字のコード化、形式共通化への支援など

・自治体クラウド取組み事例

 →神奈川町村会、埼玉県町村会、秋田県町村会を紹介

 

・感想

 とても専門的でなじみのない言葉が続き、どこまで理解できたのか、自信はありません。国のIT戦略と聞いても、情報の漏洩、ハッカーなど、よくないイメージばかりが先行するように思えます。

 しかし地球全体が小さくなり、世界が身近になり、地理的にも近くなるだけでなく情報は瞬時に世界をめぐる。そんな時代の到来に対して、日本で1700の自治体がそれぞれ別々のフォーマットで住民票を出し、隣町まで行かないともらえない、という状態が続くのは、いかにも遅れていると納得します。

 公共サービスをワンストップで受けられる。市町を超えて受けられる。経費の大幅な縮減もできる。災害時にもデータが守られる。そしてここで集積されたオープンデータが新しい産業やサービスに貢献する。こう考えれば良いことずくめなのですが、「アブナイ」という印象がどうしてもつきまとう。

 しかし国も世界もその方向に進んでいます。

 私たちの持つ機器にしてもまさに日進月歩。サービスを享受し、足並みをそろえるために、遅れをとることは許されません。

 丸亀市は定住自立圏域の要を担っています。その意味からも、リーダー的存在として、圏域のクラウド化に大いに傾注してほしいと思います。

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2.GIS自治体クラウドサービスからはじまるオープンデータ

                ㈱パスコ事業推進部部長 北川 正己氏

 

2007530日。地理空間情報活用推進基本法が制定。国土基盤地図がタ

ダで活用できる時代の到来。

201183日。電子行政推進に関する基本方針が策定。翌年74日。電

子行政オープンデータ戦略が発表。行政のオープンデータ、民間のビッグデー

タを、誰もが活用できる時代となった。

・統合型GIS導入の実態では、全1742自治体中786自治体が導入済み。人口

30万人未満の自治体では、未導入が顕著。その背景には、小規模自治体は財

政力が弱く、人がいない事情がある。導入コストと人材が課題。

・この課題を解決するものとして、GIS自治体クラウドサービスが登場。

・以下、パスコ社が提案する「パスコGIS自治体クラウドサービス」を紹介。

・「庁内共通利用GIS」として行政職員が活用する、LDWAN上で機能する

PasCAL』と、「住民公開用GIS」として市民が活用する、インターネット上

で機能する『わが街ガイド』の2つで構成。

・クラウド化による4つのメリット

 ①安全性 セコム社との連携により万全なデータセンター

 ②コスト削減

 ③スモールスタート 従来、契約後1年かかっていたものを、5月締結、8

稼動が可能に

 ④メンテナンスフリー サーバ管理、バージョンアップなどすべてを社が代

行する

・サーバ設置方式に比べて、クラウドだと予算を平準化できる。サーバ設置だと

契約年次終了ごとにリプレイス予算が発生。その期間にも徐々にシステムが

陳腐化するのは避けられないが、クラウドだとそのつどバージョンアップ、リ

プレイスも発生しないので平準化が可能となる。

・『PasCAL』の価格は月額人口一人1円となる。

・すでに国内200自治体で導入実績。

・『PasCAL』の利用例として、バス路線の検討・管理、ゴミ集積所の管理、工

事情報の共有、災害情報の収集・共有などがある。

・これに対応して住民が利用する『わが街ガイド』の利用例として、引越しに際

して用途地域、固定資産税などの下調べ、医療機関は、避難場所は、などの調

べ、子育て施設、公園などの調べが可能。

・これからは行政のオープンデータと民間のビッグデータとの融合の時代。

 

・感想

 説明によると、グーグルマップがサービスを開始したのが2005年。

 前述のように07年に地理空間情報活用推進基本法が制定されたのをはさんで、2012年にはクラウドの時代に突入。

 さかのぼれば2000年がインターネット時代のスタートとあり、ちょうどそれは私が議員1年生であり、また地方分権“元年”にも当たります。

 以来わずか15年余。まさしく隔世の感があります。

 予算審議に臨みながら、いちばん感じているのは「コンピューター関連って、とてつもない額がかかり、そしてそれが高いのか安いのかが判定できない」ということ。いま不用意に「わずか15年」と述べましたが、それは勉強不足、認識不足と、お叱りをいただくかも知れません。そんなのんびりな意識だからこそ、議会は市民の先を行けないのだ、と。

 自治体総合フェアという催しに、それでも参加し、懸命について行こうと心得てはいますが、バラ色のプレゼンテーションをそのまま信じていいのか、他社と比較しなくていいのか、などのブレーキ意識もかかり、いまのところは「ひとつ勉強させてもらいました」という域を出ません。

 ただ、これまで市役所のロッカーの奥深くにペーパーで保管されていたものが、机上の画面でどこからも閲覧、活用できる時代となり、その先に、それを住民の誰もが使うことができる時代が待っている、ということだけは理解できます。

 クラウド、というシステムに突入していますが、私たちの頭脳はまだそこに達していない。感覚でようやくつかめるほどの理解の状態ですが、怠りなく、その効用、時代性、そして何より安全面を検討しつつ、説明いただいた内容をさらに理解するよう、努めてまいりたい。


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3.「待たない・迷わない・快適な区役所をめざして」

             大阪市住吉区役所住民情報課長 平尾 暢章氏

・住吉区役所の証明書発行 1日平均600650件、ピーク時1200

 証明書発行の待ち時間  平均1020分、ピーク時1時間超

 

・平成202月に新庁舎に移転。市民コンペで設計された、モダンで斬新なデ

ザイン、とても美しい庁舎。

・図書館、講習会室、区民ホールを併設している。

・南北に長いL字型の構造上、

 ①住民情報課、保険年金課、保健福祉課が別の階にあり、ワンストップでない。

 ②移動通路が長く、誘導サインが少ない。行き先に迷う。サインをたどるより

も「職員に聞く」。

 ③サインの内容、大きさ、色、システムがデザイン重視で住民にわかりづらい。

・他にも、

 ①複数課の手続きで最大5時間かかり、お叱り。

 ②窓口の処理時間が長くかかる。

 ③住民情報課の受付では、高齢者、障がい者への配慮が足りない。

  (発券機はかえって時間がかかるだろうとの判断から導入せず)

 ④窓口対応全体に、もっと親切丁寧にとの苦情。

 

・橋下市長の号令で「区役所窓口サービス業務格付け調査」を抜き打ち、覆面で。

 住吉区は惨憺たる結果だった。

 

・H24、「窓口業務改善プロジェクトチーム」を設置。

 総務課、住民情報課、保険年金課、保健福祉課、生活支援課から15名で構成。

 →「口は達者だが実務能力に欠ける」と心配されたが、実務能力備わっていた。

・改善PTの取り組み

 ①スムーズパス制度

  複数課にまたがる用務の場合、A課を済ませ→B課で最後列に並び、用を済

ませ→C課で最後列に並び…を改善。(これでは5時間かかっていた)

  A課を済ませ→B課では最前列に入れてもらえる…ようにして、2時間に短

縮できた。「ちゃりん」と音がすると職員がスムーズパス対応。

 ②窓口サービス改善アクションプランを策定、これに基づき、「案内表示変更

プラン」を策定、実施した。(両者各500万円の予算)

・これまで、奥まっていて「総合案内」あったが機能していなかったものを

活用。

・区長が変わると課名が変わる→ペタペタと表示を上書き→見苦しいので、

課の名前は「目的がわかる」ものにした。

課ごとのカラー表示、「○○に関すること」という表示で、職員に「○○

はどこでっか?」と聞かなくても自分で行けるように。

・接遇研修、発券機導入、ローカウンター導入、プライバシーの仕切り板を

厚紙からちゃんとしたものに。

・耳マーク、杖ホルダーを設置。椅子を増やして座っていただく。

・待合い環境の改善、モニター板、BGM、図書充実、観葉植物の配置。

・ゆるキャラ「すみちゃん」を活用。

・遠くからでもわかるトイレ表示。

・正面玄関のみならず南から入ってもわかりやすく。

・長い廊下の途中の柱や床にも案内表示。

 ③262月から試行として、証明書発行業務を民間委託した。

 

・アンケートで、好評を得ている。

 

・感想

 いま、私たちに最も関心のある、新庁舎の窓口対応のあり方。

 住吉区役所からは、立派で洗練された庁舎はできたものの、ワンストップであるべき各課が離れていることやデザイン重視で市民には不評だったこと、何より待たされる時間や職員の応対に不満が出たことなど、発表するのも心苦しかったでしょうが、具体的な画像も示しながらの説明をいただきました。

 オープン間もない施設であっても、さっそくに「手書き」の看板が、それもガムテープなどで貼られているのを見かけ、残念に思うことがあります。なかなか十全にはいかないのでしょう。

 こうした視察や勉強を、市役所職員だけでは限りがあるので、私たち議員も手分けをしながらあちこちで聞く。とくに「失敗談」を聞く。この作業を、これからも重ねることが大事と思います。次に、私たち丸亀市役所がこういう発表をしなくてすめば、住吉区さんのおかげということになります。


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4.議会改革セミナー
 「議会改革の3視点~何のために議会を改革するのか」

        一般財団法人地域開発研究所主任研究員

        法政大学大学院公共政策研究科兼任講師 牧瀬  稔氏

 

・議会改革の究極の目的は、「住民の福祉の増進」。

 ここにいう「福祉」とは、「ハピネス」ではなく「ウェルビーイング」。

 「ラッキーなこと」というより「能動的に動いて勝ち取るもの」。

・議会の役割とは。憲法932項。首長と“対等”であって“対立”ではない。

・議会の役割には「監視」と「政策立案」とがある。しかし本来、監視は監査の

役割だ。副市長に関する規定に「政策が必要」と、自治法には書いてある。

・首長提出の議案に修正、否決した例は極めて少なく、執行機関に対して議会の

監視機能が発揮されているとは言いがたい。

2007年からの4年間で、議会内の条例を除く「議会提案」をひとつも行わな

かった「無提案」議会が91%(朝日新聞2011.25.12付け)。

・議会の役割「監視」と「政策立案」とを万全に果たすための「How」が基本

条例。そして政策立案機能を発揮すれば、おのずと監視機能は高まる。

・これからの自治体議会は、執行機関への監視機能と政策立案機能の拡充に加

え、執行機関をマネジメントしていく機能も必要である。

・そこで議会改革は、①何のために②何を③どのように 改革するのかが、重要。

・議会事務局の体制強化については、法制担当に再任用職員を置くと良い。現役

市役所職員は市長部局の人。OBならば市長に気兼ねなく、政策立案も「じゃ

んじゃん」行える。

・ブームに流されない議会改革を。そのために①改革が進むような条例を作る②

作ればいいのではない③作らないというのも立派な判断だ。

・議会基本条例の一つの視野として、「住民福祉」というときの「住民」には「選

挙に来ない人」も含む。その人たちの意見をどう拾うかが「住民自治」だ。

・最近制定の議会基本条例の傾向として、前文も短く(長ければ良いのではない

ものの)あるいは前文がない、淡白化しているといえる。議会基本条例と自治

基本条例を合体させた「新宿区基本条例」の例も参考になる。

2013450の自治体が制定済み。町は15%、市は34%、政令市55%、道府

53%。内容には、「単なる流行現象」「意味のないアクセサリー条例」との警鐘もある。

・意味のある条例の条件とは、東京財団によると

 ①議会報告会の開催による市民との意見交換

 ②市民の政策提言と位置づけた請願・陳情の提出者による意見陳述

 ③議員間の自由討議

 自由討議を議事録にすることが大切。議員がしっかり勉強するようになる。

・鎌倉市議会ではワークショップ形式が取られている。大学生を入れるとよい。

入れると、良いオトナがケンカはしない。

・参考補足として、横浜市会には「財政責任条例」というものがある。

 多治見市「健全な財政に関する条例」、滑川市「健全な財政に関する条例」、大

阪府「財政運営基本条例」、富士見市「健全な財政運営に関する条例」。これら

は議会の機能とも深い関わりがある。

・議会が市をマネジメントするための効果的な手法として、条例に、①見直し等

規定②財源根拠規定③規則等委任規定④議会報告義務づけ規定⑤議会責務規

定を入れることで、実行性、実効性を担保できる。

 (財源根拠規定の例)

 第○条 市長は(「市は」でなく「市長は」)、この条例の目的を達成するため、

必要な財政上の措置その他の措置を講じなければならない(「できる」でな

く「ならない」)。

 →この規定により、予算措置権を議会が間接的に担保できる。議会が市をマネ

ジメントするための一手法となる。これからは議会が市をマネジメントす

る時代。

 →こういう規定を市はいやがるが、これを根拠に、質問をすることもできる。

・参考として名古屋市議会基本条例第8条は「予算等に対する議会の役割」が

規定されている。その第5項に、

5 議員が予算を伴う条例案を提案するときに、必要に応じて、市長と協議す

る」と明記。

これにより、議会が予算措置を伴う条例も提案できることになっている。

・ちなみに同様に、議会事務局人事についても「市長と協議」できることを明文

化することが理想。議会に人材が欠かせない。

・参考として、鎌倉市議会は各会派から課題を提出し、取り組む。自転車、環境

問題など。

・和歌山市議会では、議員がプレゼンテーションを行っている。

・議会にあって、議員のライバルば議員ではない。市である。

・“lg”への変貌。lgとはlocal gavament=地方政府。

 HPアドレスの最後に「@city…」ではなく「@yokosuka.lg」

という時代の到来。lgのlgたるゆえんは、「法令の自主解釈権があること」。

「国の解釈はこうだけれどもウチではこう考えてます」と言える時代に。埼玉

県でも「国はこうですがわが県ではこうです」と答弁。議員は「わかりました」

と。国と地方とのあり方についての「既成概念」が、破られなければならない。

・いかに住民の意思を議会に反映させるか。議会報告会に加え、討論型世論調査、

議会主導の住民アンケート、基本条例に基づくパブコメなとのの手法も考え

られる。

・鎌倉市議会の議会報告会は対面形式でなくワークショップ形式を採用。机をは

さんで対面する形は、偉そうな感じを与え、対立激化を呼ぶ傾向がある。ワー

ルドカフェ形式で実施した。議会と市民が信頼関係を構築する場となり、建設

的な意見が出る。市民の意見をすべて飲み込むものではない。「参考」程度に。

まずは「投票率を上げる」ことを目的にしてはどうか。

・鎌倉市議会の議会報告会では大学生がファシリテーターを務める。建設的な場

となり、参加者からも「よかった」と好評。

 

・感想

 詳細なデータと現場調査に基づく堅実な理論構築。途中にはクイズ形式で客席に問いかけたりの工夫された内容。そして議会改革の現状の課題とこれからの方向性を性格に示してくれた、納得のセミナーでした。

 常に「何のため」「どこに目的を置くのか」を確認しながらの改革の作業でなければならない。それを見失うことは不本意な結果を招き、実りを得られない。市民には「迷惑条例」、「不要物議会」となってしまうでしょう。

 氏がはっきりと言っていた、議会の「第3の使命」、監視、政策立案に加えて「市をマネジメントする」という点は、まさしくこれこそ二元代表制の究極の姿と同感します。しかしそのためには、議員各自はもとより、首長、そして数百の市役所職員が、意識を変えていかなければならない。遠大な理想です。そしてその理想は、実現されなければならない理想です。

 氏の指摘でもう一点、新鮮だったのは「選挙に来ない市民の声をどうくみ上げるか」こそが住民福祉のために必要、との視点でした。「選挙にも来ない人の意見を」と考えがちですが、そのマジョリティーがこちらを見てくれるよう、意見を言ってくれるよう、行動してくれるよう、仕掛けていくことこそが議会にこれから課せられた、いや、いまようやく「気づいた」ミッションと言えるのではないでしょぅか。この点にも大いに共鳴します。

 今回のセミナー受講のあと、こうして視察レポートを書いている現在は、議会が議長不信任可決、議長の辞任拒否、報告会の延期、そして定例会の流会という異例の混乱の真っ只中。理想と現実とのあまりの距離に、セミナー受講前よりもなおさら「道遠し」の感を強くしているところです。

 また一方で、昨日の会合で第3次行政改革プラン策定への「住民アンケート」の手法が市から説明されたところであり、また市庁舎整備等特別委員会では、春まで議論してようやく形の整った庁舎や市民会館の「建て替え」方針を明記した「基本方針」が議会で了承され、きょうの市長からの「記者発表」と一歩進んだ状況です。

 どれもこれも、後戻りはできません。

 「3000人にアンケートを取るというが、あとの107000人の市民は、行革に参加しないということになる。これまでの行革のテーマが“倹約”だったとするなら、今次のテーマは「市民参画の行革」であるべきだ」と、私は昨日の会議の席上、訴えました。同様に、特別委員会でも、「この基本方針を11万人のものとするのか市役所と議会のものに終わらせるのか。いつの間に、誰がこんな市役所を決めたのか」と、後で言われることだけはないように」、こちらも「市民主役」の道筋を、訴えておきました。

 その先に、私は牧瀬氏の掲げる理想を見ます。

 ご教示いただいた各地での取り組み事例も、可能な限り実地に勉強させていただこうと思います。

 2年前の、基本条例制定までの労苦は、議会改革特別委員長を仰せつかっていた私のかけがえのない財産です。そしてあれが終わりではない。実質のスタートの地点で、丸亀市議会は大きな陥穽に落ち込んでしまいました。

 でもタダでは起きない。大前進と市民の満足向上への、大きなバネとしたい。そのとき、牧瀬氏の言説が光ると思います。

 

 

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