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〇「議会だよりのリニューアル」広報広聴委員会で視察

 

 平成3082日 山梨県上野原市議会

  同    3日 東京都あきる野市議会

 

1.    視察意図

 

丸亀市議会では広報広聴委員会が常任委員会からの選抜と議長調整による

メンバー編成で議会だよりの編集を行っていますが、常任委員会のように視

察予算は組まれておらず、これまで委員会としての視察は、旧丸亀市の古い時

代にはありましたが長く行ってきませんでした。

 しかしメンバーの「読まれる議会だより」への改善の意識は高まり、このほ

ど各自が政務調査費などを工面しながら自主的な視察を行う運びとなりまし

た。

 視察にふさわしい先進地を、先方との調整の結果上記のように決定し、視察

を行ったものです。

 

2.    上野原市議会視察の概要

 

 上野原市議会では常任委員会の位置づけで6議員が広報広聴委員に任じられており、視察当日は議長室で出迎えをいただいたあと、会議室に案内されると6人全議員が揃って準備してくださっていました。

議長の懇切でフレンドリーなあいさつのあと、当方の委員長からの御礼のあいさつ、双方の自己紹介に続き、本題に入り、後半は懇談的にこのメンバー全員との質疑応答が行われました。

以下、説明と質疑応答に沿って報告します。

 〇議会だよりの使命は重い。議会の活動、重要性を発信し、住民に理解と認知

を求めるツールとして改善が必要。読みやすく、わかりやすい、「まずは手

に取ってもらおう」を合言葉に改革をスタート。48号で大幅リニューアル。

最新の54号まで7号にわたり改善を続けている。

 〇プレゼン資料「読みやすい議会だよりをめざして」別添。市の概要は省略。

 〇改善の始まりは平成272月の選挙で改選後の委員会から。

  ・まずは一般質問の欄に質問者の写真かイラストを入れる。

  ・原稿は質問をした議員が用意する。

  ・まだまだ文字が詰まった感じが課題。

 〇286月議会を高校生が傍聴。これを報じた46号(同年7月発行)に特

別企画「私たちも考えます うえのはらの未来を!」と題して傍聴した高校

生の感想文8人分を掲載。

〇それでも「誰も読んでない」ことに慄然とし、先進地視察を決定。ここであ

きる野市の議会だより「ギカイの時間」と出会う。すでに25年、同市議会

だよりは第8回マニフェスト大賞を受賞していた。学んだことは、

・読みやすくするために、余白は必要な空間であると認識。

・イメージしやすいよう、記事には関連写真を載せる。

・表紙を見るだけで思わず手に取りたくなるように。

・ターゲットを絞った特集記事。

・次の議会の予定はカレンダー方式で。

 〇独自の改善議論が始まる。予算決算の報告は市の広報と同じでなく、市民に

関心のある項目に特化。円グラフのように市広報とかぶるのは載せない。

  このような記事にするためには、委員会での全発言を編集委員がメモし、こ

こから委員会が抽出し、それを記事にする方式をとる。

 〇次回定例会の日程はこれまでも箇条書きしていたが、これをカレンダー式

に見やすく。

 〇特集を組む。「うえのはらで頑張る人」シリーズを開始。2人の委員で取材

に出かける。インタビュー時に表紙写真も撮らせてもらう。記事は字数を少

なく。表紙と特集記事の連動。

 〇これまでは表紙の写真について単体で選定に迷っていた。季節写真は発行

時点とのラグが気にかかる。市広報との表紙がかぶる心配もある。これらを

特集記事との連動写真で解決。

 〇48号では「読んでいますか?」のインタビューも行ったが、全員が読んで

ない、あまり見てない、という返答。これに奮起。

 〇これまでの特集の項目

  48 子育て世代のママ

  49 上野原青年会議所

  50 上野原市消防団

  51 上野原をきれいにする会(河川敷清掃をしているグループ)

  52 ラージボールサークル(卓球)

  53 帝京科学大学のボランティアサークル「積希(つみき)」

  54 上野原♡ハート(3.11からのボランティアグループ)

 〇余白を大切に。47号(2811月)と48号(292月)のビフォーアフ

ター、歴然。質問の行数を大胆に減らした。質問者に字数制限を徹底。

 〇さらなる視察を敢行(298月)。静岡県島田市。市町村アカデミーの講座

で「お手本」に選ばれた市議会。ここで学んだことは、

・トータルデザイン=テンプレートに原稿を流し込む方式。

・見開きの特集ページ、表紙と連動した企画。

・色数を絞る。

・字で埋めない。

・余白を重視。

・組み写真を大きく。

・被写体を紹介する。

・特集は常任委員会に任せる。そのため委員選任は常任委員会と連動。

 〇49号以降、特集記事、レイアウトも微妙に変化させてきた。

 〇編集ソフトは悩ましいが、今はアドビ「インデザイン」を使用。副委員長が

得意としている。

 〇編集作業の流れ。

  議会前:特集記事の対象決定、取材

  議会初日:質問者確定

  議会中:第1回委員会。割付、担当者決定

      質問議員から出してもらう原稿は第2回委員会の前日が締め切り

      12字×45行の原稿と、6行取りの写真の提出を求める

      委員会報告については各委員長に原稿を依頼

      議決結果一覧、年間議会日程は事務局が担当して作成

      編集後記は委員持ち回り

      予算決算議会の時は4ページ増

  閉会後:第2回委員会 原稿読み合わせ→入稿

      第3回委員会 初校

      第4回委員会 再校

      PDF最終確認(事務局)→業者が印刷

      搬入→仕分け作業

 〇今後の課題

  ・委員の選出方法

  ・より読みやすい議会だよりに何が必要か

  ・多くの市民に登場してもらう手法

  ・議会改革との連携

  ・編集スキルの向上 などなど

 〇山梨県広報協会29年度コンクール議会広報部門(市部)で奨励賞を受賞。

 ここからはQ&A

 〇議員期数12期の人が委員になる。

 〇委員が取材対象の「がんばる人」を探す。今では9月、12月のメドが見通

せる。取材に当たっては、世間話から入り、リラックスしてもらい、詳しく

聞いて本音トークに至る。議会への要望も聴く。

 〇編集段階での業者委託はなく、すべて委員と事務局が担う。最後の印刷のみ

業者発注。自治会長経由の配達なので仕分けが必要。郵送料不要。

 〇字数の制限では各人に理解を求めて苦労。質問内容を「みんな入れるとみん

な読まれないよ」と呼びかけ説得。

 〇広報広聴委員会が常任委員会であることで、視察もでき、やる気も出た。

  (ここで、私たちが視察予算なしのところを自らの政活費などで来ているこ

とを語り、驚かれた)

 〇委員の任期は規定上2年だが、事実はほぼ4年。1年交代では続かない。

 〇消防団など市民に光を当てて、議会との距離を縮める効果は大。その知人へ

と話題が拡散。「読んでいるよ」の反響を感じるようになった。

 〇質問者の写真の下の氏名はフルネームで「〇〇議員」という呼称は省略。そ

れで少しでもポイントを大きくできる。

 〇編集予算は年170万円。

 〇18歳選挙権では、高校側も気運を盛り上げようとしていた。議会事務局か

らも強く傍聴を呼び掛け、紙面への登場となった。傍聴は、学校での「公民」

の中の選択授業に位置付けられ、カリキュラム化されている。

 〇高校と大学に10部ずつ届けている。

 〇54号を例に、日時と場所を含む編集行程とページごとの担当委員割、別紙。

 

3.    上野原市議会の視察感想(文責内田)

 

私が議員なった20年前の議会だよりと、基本的には変わってない。

今年度、広報広聴委員に所属し、副委員長に任じられてそれを思い返しまし

た。念のため、旧丸亀市時代の50号、100号の縮刷版も眺めましたが、時代

を感じるものの、構成や内容は変化していないと確認。

 世は移り、国と地方が対等と言われながらもその実感は乏しく、自治体も生

き残りをかける時代だと叫ばれながらも、その割に緊張感に欠ける、そんな印

象がぬぐえない議会だよりの紙面。

 昨年、選挙で議員の顔ぶれがあらたまり、そこから選出された広報広聴委員

会が快挙となる「高校生の参加する議会報告会」を実現。こうした去年1年間

のうねりが、今年度さらに高まっていると私は実感していました。委員長の

「視察に行こう」の発案に反対するメンバーもなく。それがこのことを証明し

ています。

 議会事務局は忠実な執行者であり、彼らを責めることはできない。私たちが

まず意識を変え、行動を起こし、仲間のすべての議員に同意を取り、そして町

に飛び出すことだ。そんな覚悟を抱きながら、私たちは視察に出発しました。

 上野原市議会では委員フルメンバーが勢ぞろいで歓待いただきました。すで

にこの姿勢に、「私たちが、やる」という自負を見ました。「議会だよりって、読まれてないよな」。誰も語らないがどこかで認めている事実。しかし日常の忙しさ、他議員への説得の難しさ、従来の前例を破る大変さ、そして市民のところに飛び出さねばならない苦労。自分の質問を原稿にして自ら提出しなければならない邪魔くささ。編集のセンスもない、デザイン力もおぼつかない…。改革を押しとどめる理由の方がさぞかし圧倒的だったことでしょうに、それを覆すほどに、あの委員さんたちは危機感を募らせ、そして情熱をたぎらせて当選して来られたのでしょう。

 全国で議会基本条例のウェーブが起き、一問一答、議会報告会と改革が競わ

れましたが、「議会改革は片思い」とも言われるように、笛吹けど住民は乗っ

てこない。そこで「議会だより」を読まれるものにしようとの挑戦は、改革の

先の必然の到達点なのでしょう。

 ・何人が質問するのかがわからないから、1ページ2人というフォーマッ

トにしていいのか心配だ。

 ・ちゃんと原稿を提出してくれるのか。

 ・特集に出る人か偏らないのか、また出ない人から批判がでないのか。

 ・記事内容を絞らず網羅してこそ「議会だより」ではないのか。

  等々の心配を一つひとつ解決してきた足跡がわかります。大変なのもよ

くわかりますが、それを克服したときの達成感と自信のようなものが、メンバ

ーの皆さんの顔ににじんでいた気がします。

 上野原市議会の広報広聴委員会が常任委員会の格付けとなった経緯には複

雑なものがあるようです。しかし結果的に、発言力が確保された位置づけを勝

ち得ていて、これもひとつのあり方かと思いました。

 そして取り組めば、今ならやれないことはない、まずはできることから。

市長とちがって協議するのが議会だ。それを強みに、チーム委員会として盛

り上がろう。各常任委員会からの人選、各会派からの人選と、ここで学んだこ

とで我々はすでにクリアしている強みもある。そして配布方法では幸いなこ

とに、全戸配布という手法が行われている丸亀市は、仕分け作業も行う上野原

市よりも恵まれているとも言える。「失敗は許されない」と固くならずに、力

を抜いて何かを始めよう。そのようなやる気をもらった視察となりました。

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4.    あきる野市議会視察の概要

 

あきる野市議会の議会報のタイトルは「ギカイの時間」。「の」は丸に白

抜きというデザイン。

 上野原市が「お手本にした」というだけあって、表紙と連動した特集記事、

1ページ2人の質問というフォーマットに記事を「流し込む」というスタイ

ル、カレンダー式の次回議会のお知らせ、裏表紙への市民の登場などの特徴は

共通。加えて、「こんな質問が出ました」「こんな意見がありました」などの見

出しで、本文にやさしく導く配慮が印象的。

 若くてハツラツとした議長も冒頭あいさつで退出することなく最後までお

付き合いいただき、委員会の正副委員長と合いの手を入れながらのやりとり

で視察は進みました。

〇委員の任期は2年。

〇「議員のいいね!」と「市民のいいね!」は違う。

〇合併前、旧五日市市の議会だよりは評価が高かった。20年前のこと。

〇平成21年、改選で登場した新人議員が「議会報を変えよう」と提唱するも

ボツに。23年、有志3人(自公共)+職員1人で研究グループを発足。ま

ず「読まれていない」事実を共有するためにアンケートを実施。手法は市役

所エレベーター前に9種の他市議会だよりと同市議会だより、計10種をホ

ワイトボードに示し、「何番の冊子を手に取って見たいですか?」と来庁者

に問うもの。惨憺たる結果。市職員すらも容赦なく他の市議会のものを選ん

だ。この事実を基に、編集委員会へ提案→代表者会議へ提案→リニューアル

を決断。252月の70号を到達点と設定。「手に取ってもらえる議会報」

へ改革スタート。

 〇従来は数字の羅列。また読もうとは思わない。これをピックアップ方式に変

更。審議内容の全部は載せない。身近なものを、さまざまな層に。議会を知

るための「きっかけ」と位置付ける。空間を設け、写真を多用。写真を見れ

ば全体がわかる。

 〇従来は記事がめいっぱいな感じ。質問者の写真はカメラ目線。事務局が撮影

するが、この点を改善。質問内容記事の字数は厳格に守ってもらう。

 〇答えの部分に答弁者を「市長」「〇〇部長」と記していたのをやめ「Q」「A」

のみに。誰が答えたかは関心がない。QQQ→AAAという順序をQAQA

QAという配置に変更。

 〇ターゲットを絞った特集。号ごとにターゲットを変え、号を重ね、時間をか

けて全ターゲットを獲得することを目指す。

  ・子育てママ ・若手農業者 ・大学生 ・消防団員

 ・市に所縁のある著名人 ・健康づくり推進市民委員(職員からの縁)

 ・市外からの移住者 ・外国人 ・五日市線利用者 ・スポーツ指導者

 これらは基本、議員のツテで選ぶ。2年分をまとめてリストアップ。

 インタビューの記事。議員がインタビューしているのだが、手前にいて画像

には入らない。読者を拡大する。光景を職員が撮影。事務局が録音から原稿

起こし。

 〇特集記事のタイトルに工夫。引っかかるもの、思いをのせるもの。

 〇表紙と特集記事をリンク。表紙はカラー、フチなし断切り1人写真。座談会

の時に撮る。表紙のタイトル、「ギカイ」をカナでやわらかく、「時間」はま

じめに漢字を用いた。

 〇読みやすさにこだわり。「ちょっとオシャレで気軽な読み物」をモットーに。

 〇リードから小見出しへ、ストレスなく迷いなく読み進められる導線工夫。

12分の1ページを維持。写真サイズを統一し、スッキリ。余白があった

ほうが読んでくれる。ホワイトスペースがあると息苦しさを感じない。その

ために字数と写真サイズを決め、守る。一人半ページのルールは構成を考え

る上でも楽。

 〇裏表紙に「きかせて!あなたの未来」のコーナー。市民が登場。

 〇予算審議の記事では「通じる言葉」「知らせたいことより知りたいこと」「読

んでほしい量より読める量」を心がけた。

 〇ページを緑系統で統一。あきる野市は緑が多いことから。見出しのカコミの

スタイルも統一。

 〇70号発行後、ふたたびアンケートで効果を検証。289月、2500人に実

施。「議会だよりを読んでいますか?」読んでいる21、読むこともある36

  合計57%はまだまだだが、一定の手ごたえを感じた。

  情報量については「ちょうどいい」74%、「もの足りない」24%。

 〇市役所ロビーで、69号と70号の反応を調べた。200人中170人、85%の

人が「70号を読みたい」との返事だった。

 〇継続性確保のために、コンセプトを守る。読みやすさ、気軽さ、わかりやす

さを堅持。そのために統一性を崩さない。ただし4年に1度、見直すかど

うかの検討は行う。

 〇配布方法は新聞折り込み、希望者のみ郵送している。公共施設に置く。we

bでの閲覧。最新号からは銀行、郵便局に置いてもらうことにしている。

 〇議員側の進め方。ハードルを上げて、全会一致を必ず取ることにした。それ

により、将来、ひっくり返されない。事務局もやりやすい。

 〇まとめとして、大切なことは「超党派での取り組み」「普段は受け身の事務

局からの提案」「二元代表制を意識した議会全体としての取り組み」。

 〇議員が発議すると、揉める。事務局からの発議にすれば揉めない。

 〇反対議員には自宅まで行って納得を求めることもある。

 〇質問原稿は質問者が書く。質問後すぐに。答弁原稿は委員が書く。閉会まで

に。委員は忙しい。

 〇全国から、出来の良いものを取り寄せ、ページごとに最良なものを良いとこ

取りした結果、不統一感、デコボコな印象。そこにデザイナーの協力者が現

れ、ノーギャラで助けてくれている。

 〇質問者は会派名など載せず、名前のみ。名前を大きくできる。

 〇議員各人に原稿提出を願うとテニヲハの不統一が生じる。文言の調整が必

要だが、応じてくれない場合もある。そこで広報広聴委員会に権限を重く持

たせ、文言の変更は力強く進める。そのためにこのほど独自で「表記便覧」

を作成した。まだ改訂途上だが、全議員が手元に持ち、使っている。

 〇メンバー構成は、議員のあいうえお順で2名ずつ選任し、ずらしていくこ

とでまんべんなく当たる。そのことで市民の登場機会もまんべんなくとい

うことになり、オールターゲットの理念にもかなう。

 〇表紙が勝負。表紙にこだわる。

 

5.    あきる野市議会視察感想(文責内田)

 

市役所ロビーにホワイトボードを繰り出して他市議会と自分の計10の議会

だよりを掲示し、「どれを読みたいですか?」とアンケートを敢行。これは度

胸の要る英断だったろうと思います。

 これを通じて、人が動きました。

 ・読まれないことに屈辱を感じた事務局職員

・変えたい有志議員

・専門家がノーギャラでトータルデザインを買って出てくれた

こうしてあきる野市議会が動き、昨日の上野原市議会をはじめ全国各地が

胎動を始めた。

 視察の途中、「これは」と取り出されたのが全国30市議会の「改革後」の議

会だより。ここあきる野市を視察して、その後改革を断行した議会のまさに

「アフター」の姿が綴られているのでした。

 議会だよりのネーミングにもそれぞれに工夫あり。「議会の手帳」「議会のひ

ろば」「かだって」「さくら」「ぎかいのトビラ」「ぎかいのひととき」などなど。

議会だよりはしょせん議会だよりなのだと思うが、そこをひとひねり。知恵を

絞った苦闘? の偲ばれるものばかりです。

 自治会加入率は50%。自治会経由の配布では半分の世帯にしか届かない。

そこで新聞折り込みの方法が取られています。他のチラシ類との戦いがある。「表紙が勝負」というのに力が入るのもうなずけます。その勝負感は、全戸配布の保証されたわが丸亀市にもぜひ持ち帰らねばと思いました。この世に有り余るほどの情報、市広報と一緒にどさっと届く県広報、一般チラシまで分厚いかたまり。そこから市民に「まずこれだ」と、議会だよりを選んでもらえるのか、それは新聞折り込みの戦闘感と同じ緊張であるべきだと思うのです。

 「合意をいただけない議員には、自宅まで伺って納得してもらいます」。平然とそんな言葉も聞こえました。「強い権限を委員会が持つ」「文言整理のために“表記便覧”も独自に作った」…。とんでもない高峰を見上げるような気にもなりますが、こうして関東まで、前例のない視察を敢行したメンバーだ。今ならできる、そんな気も、いや、確かな手ごたえを感じています。

 「こうしました」という先進事例には時にハードルが高くてたじろぎもするが、その自信に満ちて応答される議員さんたちの表情には励まされるものがあります。私たちも胸を張って、丸亀の先進事例に学ぼうとやって来られる視察市議会皆さんをウェルカムと迎えたい。その日を思い描いて、今年度後半、議会報告会とも連動させた議会だよりの改善の道を、意欲をもって歩みたいと思います。

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