SS「母の肖像」製作裏話





この作品については辛い思い出の方が一杯あるような気がします。


当時、私事的に忙しくあまりネット活動に集中できなかった点。
だから回りの雰囲気、空気が感じ取れなくなり
非常にさみしい思いを抱えていました。


そんな中とあるきっかけで始めた過去ページでのお返事合戦。
それはレニ・ミルヒシュトラーセという彼女の名前についての
由来から始まりました。


彼女の過去については作品内でもあまり詳しく語られてはいません。
というよりその背景にあるものは
両親の姿さえ見えず、研究所である計画の犠牲
      (と表記するのはおかしいのかもしれませんが私はこう考えています)
となっていたかのような逸話が見え隠れしています。

人としての感情を持たず、戦うことだけが
生きる目的だった彼女。


そんな彼女がどんな背景で育てられたのか。
それをこのお返事合戦の中で考えていった結果がこの作品「母の肖像」となりました。


この作品を書くにあたり、さらに悩んだ点がありました。



「エア」という女性の存在。
「アイラ」という少女の存在。


エアについては、考え始めた当初はあまりいい印象がありませんでした。
それでホントに「母親」って名乗れるの?
この作品には描ききれなかったけれどそう問いたくなる背景が私の中にありました。
描いてみたら結局いいお母さんになってしまいましたが
      (っていうより最後の手紙でいやな印象を与えてしまうのは
      それを将来読むレニが可哀想だなと思ったからです。)
彼女のは背景についてはまたいつの日か語ってみたいものです。
その時に彼女に対する印象がどう変化するのか。
また変化しないのか。
皆様にお話を伺ってみたく思います。


そして、アイラという少女。
私としては彼女こそこの作品の一番の犠牲者だと思っています。
何のいいこともない彼女。
二度の死を味わうということについてもし彼女の声を聞く機会があるのなら
きっと私に恨みごとを言うかもしれませんね。
それくらい描いてから罪を感じています。

という訳で彼女についても
ぜひどこかでリベンジさせてあげたいです。

ってなんだかリベンジ宣言が多いですね、私って。

偶然とはいえ、こちらの作品を2001年5月13日「母の日」に
こうして発表できること。
作品内容としては複雑な心境なのですが嬉しく思っています。