あの子は朝になると昨晩のことは忘れたかのように にっこりと笑って起きてきた。 「ね、瀬戸さん…… 来年も蛍、見れるよね。 田川さんにも会えるよね。」 「ああ、もちろん きっと大丈夫だと思うよ。」 「別れるのって寂しいけど でも、来年が待ち遠しいな。 またあの光景を見ることが出来るんだから。 だから今はその日を迎える為に毎日頑張らなくっちゃね。」 「そうだね、緑さん。」 棚の上に置かれた梅酒の瓶は あれから蓋をして置いてある。 来年来るあろう それを楽しみにしているお客様の為に……… この沢が「蛍沢」と呼ばれるようになったのは さらに長いながい月日を経た後のことである。 それがどうしてそう呼ばれるようになったのか・・・・・・・・・ 真実を知るのは私と蛍達だけ <続く・・・かもしれない> |
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