お古カメラ

 

 

「そういえばライカ」


LEICA III F

そう言えばライカをいまだにアップしていなかった。あまりにも当たり

前すぎてライカ等は差程面白くもないのではないか等と、アップを控え

ていたが、やはりお古カメラの「王道」であるらしいから載せる事にし

た。この物件はもう随分と昔からあるのでどう言った経過で入手したか

は既に記憶にないが、所謂バルナックライカの最高峰とされるIIIFレッ

ドダイアルセルフ付きと言われるものである。これに後で探し出したあ

の赤エルマーを着けている。手元の資料によればこれはボディーは195

4年に製造された物件であるからすでに51年を経ている。赤エルマー5

センチはその1年前の1953年のロットらしい。このようにライカはその

製造年代がナンバーで管理されていると言う。これは小生が6才の時に作

られたカメラなのだ。これが出荷されて以来いったいどのような人の手

を経て我が家に辿り着いたのかは不明ではあるが、錆1つなくグッドコ

ンディションである。さすがにスローシャッターなどはほとんど使わな

いから低速シャッターは若干粘りはじめているが実用には一切影響もな

い。今思えばこのようにスローシャッターやセルフタイマー等は一番不

調になりやすいところであるから、より安価なセルフ、スロー無しのIIF

あたりにしておけば良かったかと思う。以前このカメラを若い人に触らせ

たことがあったが、なにをどう操作して良いのか見当もつかなかったよう

だ。第一フィルムの入れ方でつまづくであろう。小生でもいまだに時々失

敗する。しかしそれ以外の部分では「カメラはこれで良い」と思う。露出

計もあれば便利ではあるが、そんなものがあるからこそ露出補正がどうの

こうのと余計な事になる。少なくとも日常モノクロームやカラーネガで写

している限りは勘で充分であるし、ピント等下手なオートフォーカスがう

ろうろしている間にこれなら目測でピントを合わせてシャッターが押せる

のだ。AFカメラは多くの人に写真を撮る楽しみを普及はしたが、同時にカ

メラを弄る楽しみを奪ってしまった。昔、その価格は家一件分もしたと言

われるが現在は程度の良いのがEOS kissデジを標準ズーム付きで買うのと

ほぼ同価なのであるから、我々はとても幸せな時代に生きているのだ。





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