KIYOHARAと言っても決して清原選手の事では断じてない!
桜の季節がやって来て思い出したが、そう言えば、KIYOHARAのソフトレンズが
どこかにあったはずだと探していたら、レンズのピラミッドの下の方から無事発
掘された。KIYOHARAと言うのは知る人ぞ知るレンズメーカーでソフトフォーカ
スレンズを作っている。ソフトフォーカスレンズというのは要するにピントがき
っちり合っていても光が滲んで、花や、特に女性のポートレートでは七難隠すレ
ンズとしてマニアの間では重宝されているレンズではあるが、ここんところ世の
中のほとんどのカメラ(総てではない)がオートフォーカスとなり、忘れ去られ
ていたようなレンズではないか。手軽にソフトフォーカスを得るにはそれ用のフ
ィルターを装着すれば済む事でもあるが、このレンズはソフトフィルター等とは
別次元の高品位な画像を生み出す。最近は滅多に市場に出ないレンズではあるが
桜のキーワードで思い出した。随分と昔に手に入れたレンズではあるが、もっぱ
ら街中のスナップをモノクロームでシャープに切り取るスタイルであったから、
実際にはほとんど使う事もなくレンズのピラミッドの下に永年埋もれたままであ
った。もちろん、マウントはその頃メインに使っていたオリンパスマウントでは
あるが、これをライカに付けたりもして遊んだ事もあったが、考えてみればいま
デジタル一眼にこそ相応しいレンズではないかと思い至るなり。さっそくEOSki
ssにOM>EOSアダプターを介して装着し、ピントと露出のテストをしてみる。こ
こいらへんがデジタルのありがたいところで、テスト撮影の結果がすぐに確認出
来るから嬉しい。このレンズは絞り加減でそのソフト量も加減が出来る、つまり
絞り1つで単なるぼけた写真か、光がフワっと美しく滲んだ写真かに分別されて
しまうのだ。色々試した結果、絞り:6、距離:5mm、露出補正:+1で良い按配
となりそうであった。これからが大事なところであるが、何故デジタルカメラに
向いたレンズであるかと言うと、要するに絞りをF6に固定したまま、露出の制御
をISO感度100から1600の間で可能と言う事なのだ。これはフィルムカメラでは
不可能であろう。この季節が一層楽しくなりそうな世紀の大発見に間違いない。