(ヴィンテージでは決してない、ただ古いだけ)
その灯は一度途絶えた。それをフェイマスのキワヤ商会が復活させたブランドで
ある。最近のルナには触ったことはないが、その色合いなどからけっこう若い女
性には人気のようである。この固体はずっと昔の復活以前のオリジナルのルナで
ある。いつ頃の年代の物かなどは知らないが、恐らくは30年以上前の物には違い
ない。小生が、初めてウクレレを手にしたのは、中学生のときで、当時確か1500円
の物だったと記憶している。それ以後幾つかの個体を手にしては、ブリッジが飛ん
だり、踏みつけられたりと、壊れては買い換えて常に1個のウクレレは身近にあっ
た。このルナ#300も、通り過ぎていったそんな中の一つであった。青春の思い出
に一つ手に入れた。フレットなどは錆びてそっくり返り、弦に当ってビビっていたが、
木槌でコンコンとやって調整をした。もちろんベニヤ板製には違いないけれど、コロ
ンコロンと明るいかわいい音がする。この頃のものは、指板のない、フレット直打
ちであった。なんとなくこのスタイルには愛着を感じる。糸巻きはプラスチックなとこ
ろがチープで、なかなかに良い感じである。フレット直打ちの他のウクレレと共に
記念写真に納まっている。右が古い(1960年代?)カマカで、左は出所不明だ。