ずっと以前からマーチンのテナースケール 14ジョイントがあれば他に
はもう要らないと考えていた。ところがこれがもう既に玉数も少なくて
ネット上でもなかなかお目にかかる事も無くなってき、同時にその価格
もバブル期のライカの様にうなぎ上りな現象が見られ始めた。幾度かオ
ークションにも出てきたがその度にこちらの設定値とは大きくかけ離れ
た金額で落札され半ば諦めかけていたところにこの個体が現れて幸いと
競合相手も居らず出品価格で落札となった。早速大阪の某お店に持込ん
で電化工事をしてもらったが、そんなことを当時日記に書きなぐってい
たら「文化資産に穴を開けるとは何ごとか!」等とお叱りのメールが何
通か舞込んだ。なる程これは文化資産でもあるのかとも思ったが当方は
飾っておく趣味も無くあくまでも実用物として使い倒すわけであり、ス
テージでは他のエレキ楽器と張り合うためにも電化工事をしなければ実
用にならぬという事情もある。そのピックアップはサドルの下にピエゾ
を挟み込むタイプでは無く、ボディー内側の2ケ所に張り付けるタイプ
のものを選択した。これがなかなか曲者でやはりボディーの響く場所に
ピックアップを張り付けるから若干生音がスポイルされるのは仕方が無
いが1弦5フレット(D)で音が持ち上がる。とりあえず現在はイコラ
イザーでそこを逃げてはいるが内部のアンプで若干は調整出来るように
なっており一度根気良く調整をしようと考えている。それにしてもここ
にあるスタンダードの70なん年も前の時代の材程の鳴りはないもののき
れいな音色が素晴らしい。弦の選択に悩むがギターチューニングにして
みたらまったく違う次元のふくよかな音色にもなるから楽しい。昨年新
居浜で演った時にカマカの6弦と持ち替えたら演奏中に倒れてヘッドに
大きな傷をつけたが、これでなんとなく借り物で無く、自分のものとな
った様な気がするから小生もよくよく貧乏性なものだと呆れ返るのだ。