KOALOHA KCM02
2011.12.27
ウクレレには様々なサイズがあって、オーソドックスにはスタンダードにコンサート
テナーサイズに、バリトンとある。それに加え最近ではベィビーやらもあったり、ス
タンダードやコンサートのそれぞれにロングネック仕様と言うのも現れた。このロン
グネック仕様というのがほにゃは大好きで、特にコンサートボディーにテナースケー
ルネックの付いた物件が取り回しも良く、ハワイアンソングの弾き唄いには使いやす
い。でそう云った個体がここに「自然と」集まってくる。現在(12.03.05)これを書
いている時点でここに在庫されているのは、写真の左から「Sonny-Dパイン」「KAMA
KA HF2S」「Keliiコンサートロングネック」、そして表題の「KoalohaKCM-02」で
ある。ただし、最後の右端の物件はもうここには無い。しかし、これは素晴らしい完
成度の工作品で、手にして持ち喜びするウクレレの3本の指に入るのは間違いない。
初期の頃のKoalohaのスタンダードを幾つか触ったことがあったが、ネックの形状が
その断面は三角形ではないかと思われる程、ネックの背が左親指に突き刺さるようで
馴染めなかったが、そこら辺は随分と持ちやすくなっていた。ボディーもコンサート
サイズにしては薄めのボディーで、軽いから、逆にヘッドに装着されたギア式ヘッド
が重く、構えたときのバランスがヘッドヘビーでほにゃには馴染めなかった。ただ、
ネックは随分と改良されたか、その厚さはヘッド際からボディー際までほとんど変わ
らず大変弾き易い。15フレットジョイントのネックは端処理等も大変丁寧で好感が持
てる。そしてその音色は、この個体はローGであったが、ホワーン、、という大変ま
ろやかで、しかも芯のしっかりとした音であった。ハワイ物工作物としては最高に丁
寧に作られている1つに違いない。ただ、このままのローG仕様ではほにゃには手に
余り、恐らく宝の持ち腐れになるかと涙を飲んで右から左へと2本流した。今から思
えば、一度スタンダードチューニングにして試してみたかった。手元には残らなかった
が、ほにゃの心に残る名器のひとつに違いないと、確信を持って言える1本であった。