韓国産オベーション


2002.11.16

 これはなんとも悪い癖なのではあるが、例によって何の気無しに金額を

放り込んでいたのが「おめでとー」ってメールが来ていささか慌てた。し

かし、落札した以上、ここんところはなんとしてでも責任を取らねばなる

まいと翌日即郵便局から振り込みをしたらほぼ同時に品物が届いた。メー

ルによると「品物を送ったから気に入ったら振り込んでくれ」とのこと。

なんと無防備な人なんだとなかば呆れたが、当方もいち早く振り込み済み

であったからなんてことはなかった。もちろん小生にとって「気に入らな

いウクレレ」なんてものはあろうはずもなく、即お礼のメールを入れて早

速包みを開ける。以前ウクレレ教室の K西さんのを少し触らせてもらった

ときからやぶさかではなかった。しかもこれは滅多に使わないだろうけれ

ども、ピックアップ内蔵である。これは「いざ」という時には心強い。そ

の「いざ」と言う場面はどう言う場合かはなかなか想定出来ないままでは

あるがとにかく心強いのである。表板がコアだってのも可愛い。ポリンポ

リンと明るい軽い音がする。音量はないが、「いざ」と言う時はこれをマ

ーシャルかフェンダーのアンプに繋いでビヨ〜ン!とチョーキングするの

である。困った時(どんな時だ!?)の保険のようなウクレレである。不

思議なもので、ウクレレの音色はその時の気分で色々である。カマカの音

色がしっくりこなかったり、今にもバラバラになりそうなオールドマーチ

ンの音にイライラしたり日によって変わる。カマカも古いのと新しいので

は音色が全然違う。音の個性が強ければ強い程曲も選べば気分をも選ぶ。

その点、これは音に関してそれほどの期待もしてはいないから万能である

し音色等から来るストレスが溜まらない。つまり気軽に弾けるのである。

そう言えばこういうポジションで確かフェイマスがあった様な気がする。

はたしてあのウクレレは漆工房の隅っこで埃を被ったままにしてあった。



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