秋の管理 彼岸を過ぎ、朝晩の気温が下がってくると、セントにとっても過ごしやすい時期になり、 また、植え替えのできる時期となります。夏の間に葉が減ってワサビ茎になっていたり、 春に植え替えができなかった株、葉ざしからの苗を分けたりするには適した季節となります。 とは言ってもまだ、株は夏の影響を受け、疲れている場合もありますので、今からの管理の ポイントについて書きたいと思います。 尚、私の居住しているのは東京のため、場所によって季節に多少のズレが生じる点にご注意 下さい。 ・夏の間に弱った株 夏に暑さで株が弱ったな〜と思ったら無理してすぐに植え替えをせず、中心の葉が動き だすまで待つ方が良いかもしれません。手当てとして、用土の上にミリオン(または ハイフレッシュ)、シーライム(カキガラ)Mを置き、たっぷりの水をかけて土の中に 流し込んで下さい。 ミネラルが補給されると同時に用土の中に溜まった古いガスが水と一緒に鉢底から抜け、 根に新鮮な空気を与える事ができます。 また、メネデールなど活力剤を水やりの都度与えるのも効果的です。こうした手当てをして 株が元気を取り戻してきたら薄めた液肥を与えても構いません。 ・植え替え 植え替えを行う際は、鉢から抜いたら必ず、根の状況をチェックして白い根が出ている事を 確認して下さい。もし、黒い(あるいは茶色)根ばかりであれば切って同じ大きさの鉢に 戻すかあるいは小さめの鉢にして下さい。(セントの根は乾き始めた時に水を求めて 伸ばしますので少ない用土で早く乾く方が根が良く育ちます。)逆に大き目の鉢でたっぷりの 用土では根が伸びません。窮屈な位のほうが良く育ちます。 *温度さえあれば冬でも植え替えはできます。弱った株を無理して植え替えると根が動かなく なりますのでご注意を! ・ワサビ茎の処理 夏の間に下葉(外側の葉)が溶けたり、蒸れたりして取れてしまい用土の上に茎がむき出しに なってしまった様な場合、葉の根元まで用土を足すか、植え替えの際に根の下部を切り、元の 鉢にそのまま沈め、株元まで用土を足します。茎の部分の表面をこそぎ、ミリオンをつける様に すると早く、根が出ます。 *一番元気な根は株元から出ます! ・肥料 夏の間も順調に育ってきた株は薄めの肥料をあげましょう。規定の倍以上に薄めているなら 水やりのたびに与えても構いません。特に最近はビタミンやミネラル、カルシウムを含んだ 肥料も多く市販されていますのでそういったものも良いです。 *「肥料を効かせたい」と思ったら規定より薄めの肥料を回数多くやるのは平気ですが、 欲張って濃くした肥料を与える事は絶対に禁物です。根が肥料を吸収できず傷んでしまう 事があります。 ・光 秋になり日差しは弱くなった感じがしますが、段々と斜めの陽射しになり、部屋の中まで光が 届く様になります。自然光が入ってくる部屋は日光の方へ株が向いて行くので、定期的に株を 回して傾かない様に気をつけましょう。(世話が充分にできる方は毎日1/4ずつ回す) また、徐々に日照時間が短くなりますので光が不足しているようであれば育成灯などで補助します。 自然光が充分に当たると、用土の乾き、肥料の効き方などが変わってきます。葉が固くなったり、 葉ばかりが元気に茂る様であれば肥料が効きすぎている事もありますので、置肥(多花など)だけに する、液肥を濃度を更に薄める、あるいはしばらく液肥を止めてみる、など様子を見て下さい。 *トレイラーは特に自然光が大好きです。 ・温度 室外に置いてある場合、最低気温が15度を切るようになったら、室内に入れます。 また、最低気温が12〜13度になるようであれば加温して下さい。 東京の場合、10月末頃まで外における場合もあります。 *セントの原生地であるアフリカのタンザニアやケニアでも日中は気温が上がりますが 朝晩はぐっと下がります。温度が下がる時期は地域によって異なりますので毎日の天気予報など の最低気温に注意しましょう! 不明な点やご質問はBBSへ気軽に書き込んでいただくか、メールにてお問い合わせ下さい。