×月○日
ここ、葛城邸では、女性3人が顔を突き合わせ、何かの相談をしていた。
「……で、どうするの? ミサト」
「どうするって……アスカ、作れる?」
「私が作れるはずないじゃない! ミサトこそどうなのよ」
「わ、私も、ちょっち無理ね」
「あ、あの……。私が碇くんに作り方を聞いて作れば……」
「ダメよ、レイ!こればっかりはシンジには頼めないわ」
「そうよレイ。この事は絶対にシンちゃんには言っちゃダメよ」
「で……でも」
「いいから、まかせときなさいって」
「でも、ほんとにどうするのよ?」
「……仕方ないわ。こうなったらもう、近所の店で買うしかないわね」
「でも、こういうのって、手作りの方がいいんじゃない?」
「じゃあ、シンちゃん以外で誰か作れると思う?」
「……無理ね」
「でしょ。仕方ないのよ。ついでにおかずも買って来ればいいわ。レイ、それで
いいかしら?」
「はい、私はかまいません」
「じゃ、二人とも行くわよ」
そう言って三人は家を出た。
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「ただいま」
ケンスケの家に遊びに行っていたシンジが戻ってきた。
「すいません遅くなっちゃって。すぐ食事作りますから」
そう言ってキッチンに行くと、そこにはお惣菜の山があった。
「ど、どうしたんですか、これは?」
「ああ、お帰んなさい。食事はいつもシンちゃんにばっかり頼ってるからね。
今日くらいは楽してもらおうと思って買ってきたのよ」
「そうだったんですか。ありがとうございます」
「さぁ、みんな揃ったから食べるわよ。シンジを待ってたんだからね」
「ありがとう、アスカ」
こうして四人で食べようとした時、シンジはある事に気が付いた。
「あれ、何で今日は赤飯なんですか?」
「え? そ、それはね、えーと……か、買いに行くのが遅かったのよ。そしたら
普通のご飯が売り切れで……。ま、たまには赤飯もいいかなぁ〜って思ってね」
「そうですか」
「碇くん、赤飯、嫌い?」
レイが少し赤くなって聞いてきた。
「え、いや、そんな事はないよ」
「だったら、文句を言わずにさっさと食べなさいよっ! 男の好き嫌いなんてみっ
ともないわよっ!」
「別に、嫌いじゃないけど……」
「だったら食べなさいっ!!」
「はいはい」
こうして、四人の食事が始まった。しかし、何かぎくしゃくした感じのする食事
風景だった。誰も一言も話さず、ただ黙々と食べていた。
「ミサトさん、何かあったんですか? いつもとちょっと様子が違いますよ」
「べ、別に、何もないわよ。ねえ、レイ」
「え? は、ハイ! 別になにも」
「そうかなぁ。何か隠しているような気がするけど……」
「あんたバカっ!? 私たちが何か隠し事してるとでも言うのっ!?」
「い、いや、そんな事はないよ」
「だったら、バカな事言ってんじゃないわよっ!!」
シンジは釈然としないものを感じていたが、これ以上言うとアスカが怒るだろうし、
レイが嘘つくのも考えにくいので、これ以上は言わない事にした。
(ふ〜、危なかった)
(まったく……バカシンジって普段はボケボケーとしてるくせにヘンに鋭いん
だから……)
(碇くんごめんなさい、ごめんなさい。嘘ついてごめんなさい。アスカやミサト
さんが『絶対、碇くんに言っちゃダメ』って言うから……。本当にごめんな
さいっ!!)
こうして、全員無口になったまま、食事は終わった。シンジが今日の赤飯の意味を
知るのは、まだ随分先の話である……。
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読者代表、尾崎貞夫氏のコメント
ウソだ! ウソだ!! これが……これが本編だなんて、そんなのウソだ!!
……どうしてもバースデーケーキが作れなくて……ヒカリに相談に行くところまで
考えてたのに……
裏切ったな! 僕の考えを裏切ったな!
エヴァ25話と同じに、裏切ったんだ!!
-if-編集担当、ゆさく氏のコメント
本文中にはどこにもシンジの誕生日の話とは書いていない。
裏切ったのではなく、尾崎氏が勝手に勘違いしただけ。
ブザマね。
-if-原稿担当、加藤喜一(仮名)氏のコメント
あの卑怯なタイトルで先行公開して読者をダマしたのはゆさくです!
僕はただ原稿を書いているだけです! 僕は無罪だ〜っ!