------------------------------------------------------------------------------
十五の秋・後編
------------------------------------------------------------------------------

<教室>

翌日の1時間目は自習だった。1年前であれば自習の時間は、ほとんど遊びの時間であ
ったが、さすがに今は本当の意味での自習時間である。

「惣流、ここ教えてくれないか? ん? 何してんだ?」

「あぁ、相田か。ちょっと、音楽の勉強をね。」

「へぇ、さすが惣流。余裕なんだな。」

ちょいちょいと、ケンスケに問題の解き方を教えると再び音楽の本に目を戻すアスカ。
すると、今度は逆の方向から声が聞こえた。

「ねぇ、アスカ。あの・・・ありがとう。」

自習の時間といえば、真面目に席に付きめったに立ったりすることの無いヒカリが、ア
スカの席の隣へやってきていた。

「え? 何が?」

「鈴原が、勉強教えてって言ってきてくれたの。」

「あ! ご、ごめん・・・。アタシ、ヒカリに謝らないといけないことがあるの。」

「なに? 何のこと?」

「実は・・・。」

アスカは申し訳無さそうな顔をしながら、他のクラスメートに聞かれない様に小声で、
トウジにヒカリの想いを話してしまったことを謝った。

「そうだったの。アスカを困らせてしまったみたいね。」

「ごめんね。」

「いいのいいの。アスカに頼ったわたしがとやかく言えることじゃないわ。なにより、
  おかげで結果はうまくいったんだしね。」

「ヒカリ・・・。」

「いいって。それにね、実は今日鈴原のお弁当作ってきたんだ。」

アスカが申し訳なさそうな顔をするので、逆にいたたまれなくなったヒカリは話を変え
る為に、誰にも言うつもりのなかった秘密を打ち明けた。

「えーーー、も、もうそこまで?」

「そういうわけじゃ無いんだけどね。鈴原って食欲旺盛でしょ。だから・・・ね。」

「そっかぁ。ヒカリってお料理得意だもんね。がんばんなさいよ。」

「うん。じゃ、席に戻るわね。」

話したいことは山程あるが、今は自習の時間なので真面目なヒカリは席に戻って自習を
再開した。

<音楽室>

昼休みになり、アスカは弁当と大きな荷物を持って音楽室へ直行した。

♪・・・♪・・・♪・・・♪。

♪・・・♪・・・♪・・・♪。

♪・・・♪・・・♪・・・♪。

しばらくして、音楽室の扉が開く。

「あ、あれ? アスカ、どうしたの?」

「あ! シンジ。 見て見て、アタシもチェロを買ったんだ。」

「え? いつ?」

「昨日、シンジと分かれてからママと一緒に買いに行ったの。」

「へぇ。昨日言ってたこと本気だったんだ。」

そのシンジの言葉に、ぶぅっと膨れるアスカ。

「信じてなかったのぉ?」

「アハハハ、そういうわけじゃないけどね。まさか、昨日の今日でチェロを弾きだすな
  んて思ってなかったから。」

「アタシは決めたら即実行する主義なの。」

「そっか。ぼくも負けない様に、練習しようかな。」

「ねぇ、邪魔しないからアタシも近くでチェロの練習していいかな。」

「べつにそんなのぼくに断らなくてもいいよ。」

「じゃ、一緒に練習しよ。」

シンジがチェロの準備をすると2人は演奏を始めた。音楽室に軽やかなメロディーと、
たどたどしい音の羅列が響き始める。

それからアスカは、毎日昼休みと放課後にシンジと一緒にチェロの練習をする毎日を過
ごすのだった。

                        :
                        :
                        :

数日後の日曜日、シンジとアスカは音楽室で待ち合せをしていた。

「シンジ、おっそーい。」

「ごめん・・・って、約束の時間の7分前じゃないか。」

「アタシなんか、30分以上も前から来てたわよ。」

「そんなぁ・・・。」

「フフフ、まぁいいわ。じゃ、練習しましょ。」

「そうだね。」

2人は誰も居ない音楽室で、それぞれ自分に合った楽譜を前に置くと練習を始める。ア
スカもようやく、曲らしい曲を弾ける様になってきて練習が面白い。

「ねぇ、アスカ?」

「な、なに?」

楽譜を見ながら練習に没頭していたアスカだったが、シンジに声をかけられたので手を
休め振り返る。

「アスカもさ、だいぶ弾ける様になってきたからパートを分けて一緒に弾いてみない?」

「え!? シンジと!? いいの?」

「僕もずっと1人で練習してたから、2人で弾いて練習してみたいし。」

「うん。やってみる!」

シンジは、アスカにどこをどうやって弾いたらいいのか丁寧に教える。アスカも初めて
のデュエットに緊張しながらシンジの説明を真剣に聞いた。

「じゃ、行くよ。」

アスカには簡単なパートを割り当て、演奏を開始するシンジ。

♪♪♪♪♪♪〜〜。
♪♪・♪♪・♪♪。

簡単な楽譜でも全くつまらず弾ける程上達していないが、アスカはシンジに遅れないよ
うに必死に演奏していく。

♪♪♪♪♪♪〜〜。
♪♪・♪♪・♪♪。

どことなくたどたどしいメロディーが、流れる様なメロディーを必死に追いかける。

「速い?」

「いい、続けて。」

チェロの音が流れ続ける。

♪♪♪♪♪♪〜〜。
♪♪・♪♪・♪♪。

「ここから難しいから、がんばって。」

「うん。」

楽譜に目を凝らしながら、つるのではないかというくらい白く細い指に力を入れてシン
ジを追いかけるアスカ。

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪〜〜。
♪♪・♪♪♪♪・♪・♪♪♪・♪♪♪♪♪♪♪♪・・♪・♪♪♪♪♪〜。

演奏終了。

「はぁ〜〜!!」

所どころつまりながらではあったが、なんとか最後までシンジに追い付いていったアス
カは、その達成完に満足気な息を漏らした。

「よくやったね。」

「アタシが詰まると、シンジがフォローしてくれたからね。」

「へぇ・・・そこまで、もうわかるようになったんだ。」

「へへぇぇ、すごいでしょう。」

こうして、その日は何度か一緒に曲を弾きながら、2人は練習をしていく。

こんな最近の日々は、アスカにとって今まで知らなかった最高に楽しい毎日である。

<アスカの家>

♪♪・♪♪・♪♪。

家に帰っても、アスカはチェロの練習をしている。今日、まがりなりにもシンジと一緒
に曲を弾けたことが、アスカの自信に繋がっていた。

コンコン。

アスカの部屋をノックする音が聞こえる。

「何?」

「ちょっと、入っていいかしら?」

アスカの母、キョウコである。

「いいわよ。」

アスカは、チェロから手を離さずキョウコを迎え入れた。

「ねぇ、最近この間買ったチェロに熱中している様だけど、お勉強の方は大丈夫?」

「アタシ、チェロをがんばってみようと思うの。」

「え!?」

「真剣にチェロをやってみようと思うの。」

「本気で言ってるの?」

「もちろんよ。」

その言葉を聞いたキョウコは、そのまま少し考え込む。

「アスカちゃんの生き方をとやかく言うつもりは無いけど、ママは高校に入ってからで
  もいいんじゃないかなって思うんだけど?」

「高校になんか、もう未練は無いわ。アタシは、チェロに人生をかけることにしたのよ。」

「あのね、確かにそれも1つの生き方だと思うわ。でも、チェロに人生をかけるってこ
  とは、アスカちゃんが目指していた第2新東京大学付属高校に入るよりもずっと難し
  いことよ。」

「わかってるわ。でも、やってみたいの。」

アスカは、目を輝かせてキョウコを見つめる。

「おねがい、ママ。」

「そう・・・わかったわ。アスカちゃんの思うようにしなさい。でも、パパも最近のア
  スカちゃんを見てて心配してるのよ。パパには私から言っておきますけど、あまりパ
  パには心配かけないでね。」

「ありがとう、ママ。」

キョウコが部屋を出て行くと、アスカは再びチェロの練習を始めた。いつの日か、シン
ジと同じ舞台に立つことを夢見て。

<音楽室>

さらに数日が経過したある日。

「ねぇ、アスカ。そろそろ期末試験だけど、チェロなんか弾いてていいの?」

「いいのいいの。アタシはチェロをがんばるって決めたんだから。」

「でも・・・。」

シンジは、心配そうな顔つきでアスカを眺めるが、そんなことはおかまいなしでアスカ
は、チェロの準備を整えて行く。

「さぁ、シンジ! 今日もがんばるわよ!」

「うん。」

♪♪♪♪♪♪〜〜。
♪♪♪♪♪♪・・。

まだまだシンジと比べると天と地程の差はあるが、アスカもシンジと一緒にある程度の
メロディーを弾ける様になっていた。

「ねぇ、シンジ。いつもチェロを教えて貰ってるから、期末試験の勉強くらいなら見て
  あげれるわよ。」

「うん、ありがとう。でも、学校の勉強くらいはちゃんとしてるから、平均点よりちょ
  っと上くらいは取れるよ。」

「さすがはシンジね。」

「まぁ、アスカには遠く及ばないけどね。」

「勉強なんて、何の役にも立たないわよ。シンジみたいにチェロを弾ける方が、ずっと
  すごいとアタシは思うわ。」

「・・・そ、そんなこと無いと思うけど・・・。」

「ううん。きっとそうよ。」

それから期末試験までの間、アスカはシンジと一緒にチェロの練習をするのだった。

                        :
                        :
                        :


一ヶ月が経過し、期末試験が終わったある日。

<教室>

試験休み明けの1時間目、ミサトが期末試験の答案を返却していた。

「惣流さん? どうしたの? 具合でも悪いの?」

「こ・・・これは・・・。」

アスカが目にしたのは、70点という平均以下の点数だった。

「他の先生方も、惣流さんのこと心配しておられたわよ。」

「・・・・・・・・・・・・・・・。」

「何か悩みとかあったら、いつでも言ってね。」

「はい・・・。」

その後、順番に返ってきた答案全てが、今までのアスカの成績を考えるととても信じら
れない点数ばかりの答案だった。

<音楽室>

いつもの様にシンジと音楽室でチェロの準備をするアスカだが、やはり期末試験の結果
にショックを受けた様で、どことなく意識が違う所へ行っている。

「アスカ・・・東大付属受けるんだろ? そろそろチェロはやめた方がいいんじゃない?」

今日、答案が返って来る度にがっかりしていたアスカを見ていたシンジは、これ以上自
分に付き合わせてはいけないと、アスカにチェロを止めることを薦める。

「!!」

「ぼくは、高校へは行かないからいいけど、アスカはそうじゃないんだろ?」

「ア、アタシも・・・。」

『アタシもチェロがしたい』と言おうとしたアスカだったが、ここしばらくの練習でチ
ェロに対する自分の無力さを知った為、その言葉を出すことはできなかった。

「もう、やめたほうがいいよ。また、高校に行ってからでもチェロの練習ならできるじ
  ゃないか。」

「・・・・・・・。」

アスカは何も言わない。準備中のチェロを、視点の定まらない目でただ呆然と眺める。

♪♪♪♪♪♪〜〜。

横でシンジがチェロを弾き始めた。あきらかに自分とは全く違う流れる様なメロディー
が、アスカの耳を刺激する。

♪♪♪♪♪♪〜〜。

「アタシ・・・・・・今日は、帰るね。」

アスカの言葉に、シンジはチェロの演奏を止めた。

「うん。その方がいいよ。」

「それじゃ。」

準備しかけていたチェロをケースにしまい音楽室を出たアスカの後ろから、本気でチェ
ロに人生をかけている人間の奏でるメロディーが流れ始めるのだった。

<アスカの家>

家に帰ったアスカは、チェロのケースを置くと机に頭を埋めていた。

「はぁーーー。」

溜息をつきながら、机の横に立てかけたチェロのケースを見つめる。このケースを買っ
た時は、なんだか新たな自分の可能性を見つけられた気がしてはしゃいでいた。

チェロに行きようって決めたはずじゃないの?

カバンの中を開くと、今日返ってきた惨憺たる結果の答案用紙が出てくる。それを見る
と、あまりの結果に愕然としてしまう。

・・・・・・・・・・・・・・・やっぱり、勉強を捨てきれてないのね。
チェロも中途半端、勉強も中途半端・・・。

少々チェロをやっても、自分のバックには圧倒的な実力の学力があることを心のどこか
では信じていた。しかし今日、選ぶ道はひとつしか無いことを知らされたのだ。

アタシは何がしたいの?
チェロ? 勉強?

チェロを手にして、なぜ自分がチェロをやろうと思ったのか考えるアスカ。

アタシは、本当にチェロがしたかったの?

はじめて自分の前に現れた将来を既に決めている少年。その少年に対する焦りと憧れ。
明確では無い自分の将来に対する不安。
そんな想いが入り混じった結果、アスカはその憧れの少年と同じ道を歩もうとしていた。

アタシのするべきことは・・・アタシがしたいことは何?

アスカは、手にしたチェロを見ながら今度こそ真剣に自分の将来を考え、思い悩むのだ
った。

<音楽室>

シンジは、独りでチェロの練習をしていた。

♪♪♪♪♪♪〜〜。

ここしばらくずっと一緒にいたアスカがいないので、独りで練習する音楽室はどことな
く静かだった。

♪♪♪♪♪♪〜〜。

しかし、シンジはこれでいいんだと思う。今のアスカは、ここに来てはいけないんだと。

♪♪♪♪♪♪〜〜。

シンジは自分の夢に向かって休む間も無く練習を続ける。

<シンジの家>

冬休みに入り、シンジは毎日家で練習をしていた。

♪♪♪♪♪♪〜〜。

ピンポーン。

そんなある日、突然チャイムが鳴る。

「はーい。」

チェロを置いたシンジが玄関まで行き扉を開けると、そこには久しぶりに見る少女の姿
があった。

「久しぶりね。」

「アスカじゃないか。」

「最近、シンジとチェロを弾いてないから、ちょっと来てみたの。」

「よかったら、あがってよ。」

「それじゃ、おじゃましまーす。」

シンジに招かれ、リビングへと入って行く。シンジは、アスカの好きな紅茶の用意を始
めた。

「ねぇ、紅茶なんていいから、久しぶりにシンジのチェロ聞かせてよ。」

「え? あ、うん。」

シンジは、コンロの火を止めるとリビングへ戻りチェロを手にする。そんなシンジをじ
っと見つめるアスカ。

♪♪♪♪♪♪〜〜。

演奏が始まる。

♪♪♪♪♪♪〜〜。
♪♪♪♪♪♪〜〜。
♪♪♪♪♪♪〜〜。

アスカのよく知っている流れる様なメロディー。プロを目指している人間が奏でるメロ
ディー。

♪♪♪♪♪♪〜〜。
♪♪♪♪♪♪〜〜。
♪♪♪♪♪♪。

そして、演奏が終わった。余韻に浸っているのか、アスカは目を閉じたままじっとソフ
ァーに座っていた。

「ねぇ、シンジ。」

「何?」

目を閉じたまま、そっと口を開くアスカ。

「アタシ、チェロに人生をかけようって思ったわ。」

「チェロに?」

「うん・・・でも、やっぱり改めてシンジのチェロを聴くと、甘かったなって思う。」

「・・・・・・・・。」

「アタシ、今日から受験生に戻るわ。」

「今日から? 最近ずっと勉強してたんじゃないの?」

「うん、実は音楽室に行かなくなってからも、自分が何をしたいのかって考えてばかり
  で勉強なんて禄にしてなかったの。」

「そう・・・。」

「アタシ、一生懸命勉強する。勉強して・・・勉強して・・・。そして・・・。」

「うん。」

「だから、シンジもドイツに行く夢を諦めないでね!」

「え!?」

「ずっと前、シンジの叔父さんがドイツに行く話をしてた時、がっかりしてたじゃない。」

「ハハハ・・・でも、ドイツ語なんてわかんないよ。」

「いいから、諦めないで! 諦めたらおしまいよ! アタシもがんばるから!」

「うん・・・わかった。そうだね、諦めたら終わりだよね。」

アスカが、にこっとシンジに頬笑み掛ける。

「その一言だけが聞きたかったんだ。」

「え?」

「アタシね、自分の将来に焦ってたんだと思う。」

「ぼくもそんな気がしてた。」

「でも、楽しかったぁー。あんなに楽しかったのなんて初めて。」

この2ヶ月程の練習した日々を思い返すと、次々と楽しかった思い出が蘇って来る。
はじめて、このリビングでチェロを持った日のこと・・・。
シンジに誉めてもらいたくて、1人で練習をがんばった時のこと・・・。
シンジと一緒にチェロを弾いた時のこと・・・。

「高校へ行ったらチェロが弾けるじゃないか。」

「また教えてくれる?」

「うん、いいよ。」

「それじゃ、勉強するから帰るね。」

「うん。受験まであと少しだから、がんばってね。」

「じゃあね。」

アスカはシンジに手を振ると、自分の家へと帰ろうとしたが、ふと玄関の扉から半分体
を出して立ち止まった。

「チェロを弾いたのは、将来に焦ったからって言ったけど、あれ・・・半分本当だけど、
  半分嘘だから・・・。」

「え?」

「アタシの心は、そんなに単純じゃ無いんだからねっ!」

「はぁ?」

アスカは、今度こそシンジの家を走り去って行く。そんなアスカをシンジは、きょとん
とした顔で見送るのだった。

                        ●

<職員室>

アスカは、冬休みに行われた3大予備校の模擬試験で、全てトップを取るという快挙を
成し遂げていた。そして冬休みも終わり、3学期の始業式。

「失礼しまーす。」

だらだらとした校長の話を聞かされる始業式が終わると、直行で職員室のミサトの所へ
やってくるアスカ。

「あら、どうしたの?」

「進路変更したいんだけど?」

「え? 今から?」

「そう。」

「まぁいいわ。話を聞くからそこに座って。」

前と同じ様に、マヤの席にアスカを座らせる。

「で、どこに変えたいの?」

「東大付属は東大付属なんだけど、語学コースに。」

「そう・・・、惣流さんにはその方が合ってると思うわ。じゃ、希望進路変更しておく
  わね。」

いきなりの進路変更に驚いたが、アスカには語学の方が向いていると思っていたミサト
は、快く承知してくれた。

「でも、突然どうしたの?」

「ドイツ語を勉強したくなったの。」

輝く瞳の視線の先に自分の夢見る未来を映し出しながら、透き通る様な笑顔で頬笑みか
けるアスカ。

いよいよ人生の海原に足を踏み入れようとしている十五の秋。しかし、可能性もその海
の数だけある十五歳。今、アスカはある1つの夢に向かって最初の舵を取る。

もう後戻りはできない。でも、後悔は無い。
そう・・・可能性がいくつか消える代わりに、夢に一歩近づいたのだから。


作者"ターム"へのメール/小説の感想はこちら。
tarm@big.or.jp



[もどる]