12年7月12日 (産経新聞)
「命の大切さ知って」 ウミガメ産卵 土庄・戸形小校長 児童と成長見守り
土庄町の海岸で8日夜,ウミガメが産卵したことから,産卵地を抱える町立戸形小学校の子供たちの間で「産卵」が話題になっている。
校長は「殺伐とした少年犯罪が報じられる中で,子供たちが命の素晴らしさを考える生きた教材になれば…」と話し,児童たちと一緒に「成長」を温かく見守っていきたいとしている。
児童らは「夏休みにみんなで観察して赤ちゃんガメが海に帰るところを見たい。そして将来はウミガメの島になれば」と夢を膨らませている。
ウミガメの産卵した海浜近くに住む自営業Tさんは「カメが卵を産みに来たとは子どものころから聞いたことがない」と話し,産卵後子どもたちに見守られながら海へ帰ったことを知ると「子どもたちは感激したでしょうね」と目を細めていた。
同地区には「亀神社」の碑銘のある石碑が二カ所にある。一つは明治22年1月10日建立で,もう一つは大正12年8月15日に建立された石碑で二つとも海に面している。
大正に建立されたものは,旧T家の敷地内にあり,Tさんは「10歳のとき,死んで砂浜に打ち上げられた大きなカメを祭るために建てられたことや子どものころ,私自身が亀次と呼ばれていたことを覚えている」という。
同地区のOさんも「死んで上がったカメを祭った話は知っているが卵を産んだカメは聞かない」と話していた。
校長は「保護者から産卵地の監視や見回りのボランティア活動の申し出が来ており,夏休み前に今後の対応を検討したい」。
地区の人たちは日本ウミガメ協議会と連絡を取りながら,卵を刺激しないように観察していくという。
土庄町では「貴重なこと。見回りや監視活動に協力しながら(産卵の)経験地に問い合わせたり,再度,産卵に来てくれるような環境の保全に努めたい」と話している。