自 己 診 断



 
 自己診断は、コンビネーションメーター内のエンジン警告灯表示及びECCSコントロールユニットの赤ラ
ンプへ表示させる方法である。


 エンジン警告灯の表示

 自己診断モードは2種類ある。診断方法は、診断コネクター(車両側に設置)端子を操作して行う。
 (従来どおり、コントロールユニット側へ調整ボリュームを設けてあるので、これを操作してもできる)
 診断の表示は、コンビネーションメーター内のエンジン警告灯及びコントロールユニット赤ランプで行う。


基本操作と表示

項目
モード
操   作
表   示
エンジン警告灯表示及びECCSコント
ロールユニット赤ランプの点灯又は点滅
モード1
故 障 警 報
キースイッチ"ON"

エンジン回転
警告時:故障系統を点灯で表示
    (バックアップ時)
正常時:消灯
モード2
自 己 診 断
キースイッチ"ON"

診断モード切り換え

エンジン停止
(キースイッチ"ON")
故障時:故障系統を各点灯で表示
正常時:点滅コード"55"を表示
O2センサーモニター
上記自己診断の状況

エンジン回転
点灯(リーン)、消灯(リッチ)を表示


(1) 故障警報モード(モード1)

手順
操      作
表       示










キースイッチ"ON"にする。
 この状態で通常このモードになる。
 ※ ただし下記の場合もあるので注意の
  こと
   自己診断モードのままキー"OFF"
  し数秒のうちにキー"ON"すると自己
  診断モードが実行される。この場合に
  は診断モード切り換えを行うこと(後
  述(2)参照)

エンジンを回転させる。
 コンビネーションメーター部のエンジン警告灯とコントロール
ユニットの赤ランプ点灯で行う(2つは連動している。)
 
エンジン
回  転
表    示
条    件
警報時
停 止
点   灯
(チャックランプ)
回転中
点   灯
CPUバックアップ時
(エンジン停止時も点灯)
正常時
停 止
点   灯
(チャックランプ)
回転中
消   灯


(2) 故障警報モード(モード2)

手順
操      作
表       示















キースイッチ"ON"にする。
 通常この状態では、故障モードとなっているので
次の要領で診断モードを切り換える。
 車両側(ヒューズブロック下)に設けてある診断
コネクターの"CHK"と"ING"端子を約2秒以上
シュートし、その後オープンにする。

(上記操作を行うたびに故障モード→自己診断モー
ド→故障警報モード→・・・・・と切り変わる。)
 エンジン停止とする。(キースイッチ"ON"のま
ま。)
(ここで、エンジンを回転させると次モードのO2
センサーモニターに移行する。 )
 コンビネーションメーター部のエンジン警告灯とコントロールユ
ニットの赤ランプ点灯で行う(2つは連動している。)


コード番号"34"の表示例







@ 診断コネクターの端子名称

記号
名    称
記号
名    称
CHK
診断の起動(チェック)
R X
コントロールユニットのデータ受診(レシーブ)
ING
ING電源
T X
コントロールユニットからのデータ送信(トランスミット)
(−)
アース
CLK
通信の同期信号(クロック)


A コード対数表

コード
番 号
診断項目
異常(コード番号)が表示される状態
11
クランク角センサー信号系統 ・エンジンを始動しても1°信号又は180°信号がある時間入力していない。
・信号に歯抜けがある。(1°信号と180°信号の相関が異常)
12
エアフローメーター信号系統 ・ホットワイヤーの断線
・エアフローメーターの電源、アース、信号系統が断線、又は短絡
・回転中、出力1V以下がある時間続いた時
・キーSW OFF→ON又は、エンスト時の出力約5V以上がある時間続いた時
13
水温センサー信号系統・水温センサーの信号系統が断線、又は短絡
21
点火信号系統 ・クランク角センサー信号が入力しているにもかかわらず、点火信号が連続して発
 生いない。
34
ノックセンサー信号系統・ノックセンサーの信号系統が断線、又は短絡
43
スロットルセンサー信号系統・スロットルセンサーの信号系統が断線、又は短絡
55
異常なし・上記信号系統に異常を検出しなかった。


B 記憶の消去法

イ モード2でエンジン停止時に診断コネクターの"CHK"と"ING"の端子を約2秒以上シュートし、その後オープンにすると
 全診断項目の記憶が消去する。
 (自己診断モードから故障診断モードに切り換えると去する。)前貢の図参照
ロ イの操作をしない場合、(再度NG判定せずに)キースイッチ"START"が50回ONするとの項目を自動的に消去する。
 (50回までは記憶保持し、50回毎に自動的に去する。) 


(3) O2センサーモニター(モード2)
手順
操    作
表     示






















 キースイッチ"ON"にする。
 この時、自己診断モードとなっていることを確認
する。故障モードになっている場合には診断コネク
ターの"CHK"と"ING"端子を約2秒以上
シュートし、その後オープンにする。
(前記(2)参照)

 エンジンを回転させる。
 注:エンジン回転中には、モード切り換えはでき
   ない。












 表示はコンビネーションメーター部のワーニングランプ(エンジ
ン警告灯)とコントロールユニット赤ランプで行う。
 (2つは連動している)
 @ 空燃比フィードバック制御中
    O2センサー出力がリッチの時:消灯
    O2センサー出力がリーンの時:点灯
  (参考) この点灯、消灯は、従来のコントロールユニット赤ラ
     ンプで行った空燃比フィードバック補正係数と同じであ
     る。
 A 空燃比フィードバック制御がクランプ時:クランプ直前の状
                      態を保持
 B 空燃比フィードバック制御が異常の時:消灯

   表示例


1サイクル中のデュ−ティー比で空燃比の状態を表示する。