塾の特徴

ドイツ語で直接的には読書グループという意味であるが,Kreis(輪)の本来的意味に即して,「教える-教えられる」という形を越えて,真に自主的に学習する塾生たちとの輪の中から,共に学ぶものとして,真摯なる反省的精神に支えられた学習方途を見出し,不正を憎み,真に平和で差別のない民主的な社会創造の核としての発展を願い,名付けたものである。

方針

教育方針イメージ
  • ☆基本方針☆
    ○学習を一つの手段・契機として,何より人間的成長をはかる。
    ○営利事業としての(あるいは「教育産業」としての)塾経営を放棄する。従って,剰余金は全て設備の充実に当て,授業料は,必要最小限に止める。
    ○「学校成績」を目標とするのではなく,学校成績は,目指すべき『人間そのもの』と『認識力』の向上の後に,結果的に生まれるものである。「学力」は,そうした『人間性』の一つの側面であり,塾生が点数・序列主義に立脚する各「学校」変革の核となることを目指す。
  • ○教科的研究を行ない,より合理的学習方途を追求し,『自ら学ぶ』塾生の主体的学習姿勢を追求する。『真理』探求のため,自ら苦痛を選択できるよう,共に力を尽くす。
    ○一方的教授ではなく,塾生の自己認識の深まりを信頼し,塾生との『対話』の中から,絶えず,『よりよき方途』を追求する。
    『力及ばずに倒れても,力を尽くさずに退却しない。』それは,より根源的なものを求め,真理を求め,真実を求める真摯な塾生のいる限り,我々も,そうした彼ら彼女らと共に,我々の意志として提出する言葉である。我々は,単に「成績」のよいことに価値を置かない。不正を憎み,差別に怒る人間性こそ,求めるものであり,現代の殺伐たる状況を根底的に変革する力であると信ずる。
    ○保護者諸氏との対話をはかり,あるべき『教育』の追求を共同的に行なう。
    ○「学校」を相対化し,超克し,主体的自立的諸個人の『学びの場』として機能するとともに,他のそうした目的意識を持つ塾と連帯する。

  • ☆具体的方針☆
    ① いかなることがあろうと,暴力的措置は行わない。
    ② 市販のテストを使用しない。テキストも塾で作成する。詰め込み式の学習を排除する。
    ③ 教科書による学校の先付け,後追い授業はしない。集中して聞くという学ぶものとしての謙虚かつ情熱溢れる姿勢を要求する。
    ④ 無断欠席は断じて許さない。家庭との連絡を緊密に保つ。
    ⑤ 学年を越えて塾生どうしが教えあい,学びあう。
    ⑥ 自分の頭で考える。その原因にまで逆上って間違いを直し,ノート化する。辞書をひき,調べる『原則的学習』を追求する。
    ⑦ 確実な歴史認識とそこからもたらされる反省的精神の覚醒のもとに,利己主義を排除し,各塾生が共同的に進歩する。
    ⑧ 塾外諸分野諸氏を招き,様々な講演を実施する。
    ⑨ 多くの書物を読むことを薦め,読書感想文の提出と共に,図書室等の環境整備を行なう。
    ⑩ 塾のテキスト等の出版を通じ,塾内の取り組みを公開し,広く,塾外諸氏の協力と批判を仰ぐ。