100年後の自衛隊

100年後の自衛隊

100年後の自衛隊はどうなっているでしょうか。また、100年後の国防はどうなっているでしょうか。僕なりに考えてみました。

将来の国防のことを論じる前に、まず100年後の社会情勢や国際情勢について予想を立てておかなければなりません。
今の日本の出生率は1.32だと言われていましたが、どうも1.29に下がったようです。韓国は以前日本より出生率が高かったのですが、最近では、1.17と大幅に激減してしまいました。
出生率は2強ないと、今の人口が維持できません。出生率が2ある国といえばアメリカくらいです。移民などの政策により、それだけの出生率が維持されています。福祉国家と言われているスエーデンは、子供を三人産むと年金が優遇されるなどの措置のため一時期出生率が回復しましたが、また下がって来ています。
それで、日本はこのままの出生率(1.32の方)のままだと、2100年には、人口が4200万人にまで減少してしまうと予想されています。多分、出生率も刻々と下がっているので、もしかしたら、2100年には人口がもっと少なくなっているかもしれませんね。例えば、総人口が3000万人とか。
ちょうど、100年前、日露戦争の頃、日本もそれくらいしか人口がありませんでしたので、昔に戻っただけだと思われるかもしれませんが、当時とは人口ピラミッドの構成が違うでしょう。

ちなみに、今のイギリスとフランスの人口はそれぞれ6千万人弱です。日本の約半分弱ですね。韓国の人口が4千万人だったと思います。日本の100年後の人口は今の韓国の人口と同じくらいの規模になるのでしょうか。
僕のシロウト予想ですが、100年後、イギリスとフランスの人口は4000万人ほどになっているでしょう。移民などを積極的に認める政策を取り入れたために、人口減少が抑えられるでしょう。韓国の人口は、5千万人でしょう。21世紀の中ごろに北朝鮮が崩壊し、韓国に合併されました。北朝鮮の地区は、合併後の好景気や農村での労働力確保などのため、人口が増加するでしょう。その影響で、人口の減少が緩和されるかもしれません。
日本の人口は、甘く見積もって4千万人とします。
当然、GDPも大分減っているでしょう。ヨーロッパ諸国と同じくらいになっているかもしれません。北朝鮮崩壊後の韓国は、日本に追いつくくらいの勢いで成長しているかもしれません。
中国の人口については予想がしにくいですが、減少はしているでしょうね。今、中国の出生率は1前後です。100年後は、人口減少による経済停滞が問題になり、もしかすると、一人っ子政策は廃止されているかもしれません。
アメリカの人口は2億人前後で、そんなに減少はしないでしょう。ただ、白人の割合が少なくなっていることでしょう。ロシアは人口が減少します。多分、1億人くらいに半減するでしょう。

100年後、日本とその近隣諸国を巡る領土問題はどのようになっているでしょうか。日本と韓国の間には、竹島問題があります。お互いの主張が平行線で、互いの挑発にうんざりした両国政府は、妥協案を模索することになります。竹島を共同管理区域とし、基本的に無人の機械警備をします。基本的に日韓中間線で経済水域を分けることとしますが、竹島の付近は、韓国との共同管理区域との兼ね合いにより、韓国の漁船の操業を認めます。韓国側にしてみれば、「共同管理区域の兼ね合いにより、日本の漁船の操業をみとめてやる」というわけです。
中国との尖閣諸島の問題は、竹島問題の解決と同じようなアプローチが試みられると思いますが、まだ合意には至っていないでしょう。暫定的な合意として、尖閣諸島周辺での資源調査はしないなどの合意は得られるかもしれません。
台湾は中国に合併されるかもしれません。中国の国際的地位の向上により、中国の発言力が強まります。そんな中で、台湾は孤立していきます。そんな中で、自治権を認めるなどの妥協案により、平和的に合併されることになるかもしれません。
北朝鮮は、21世紀の半ばに、指導者の死亡がきっかけとなって崩壊するでしょう。中国も崩壊を容認します。アメリカ政府は、中国の台湾合併を認めるかわりに中国に北朝鮮崩壊への協力を依頼することになると思います。日本政府もその密約に一枚かむことになるでしょう。

そんな社会情勢、国際情勢の折、100年後の日本の自衛隊はどれくらいの規模になるのでしょうか。
将来のGDPや国家予算は、物価の変動のため何兆円になるとか言うことは難しいし、現在と比較するのも困難でしょう。でも、例えば、税収は今の半分くらいに落ち込むでしょう。今、自衛隊は5兆円ほど毎年使っていますが、その半分弱くらいの規模の予算しか獲得できないかもしれません。
でも、人口や予算が減るからといっても、守るべき日本の国土が小さくなる訳ではありません。だから、それなりの国防は持つことになるでしょう。例えば、韓国軍は現在、一兆円強の予算で、あれだけの軍隊を整備しています。そういったところも見習うべきでしょう。

100年後の日本の自衛隊の編成

北部方面隊
1個師団
二個旅団
1個特科連隊
1個高射特科連隊
1個施設団
その他
※北海道に4個師団も必要ありません。北朝鮮やロシアの脅威はありません。ただ、北海道は広いので、戦車などを優先的に配備します。また、災害などに備えて施設団を充実させます。


東北方面隊
二個旅団 
1個特科連隊
1個高射特科連隊
1個施設連隊
その他

※ロシア、北朝鮮の脅威がない以上、東北方面隊は二個旅団で十分です。自衛隊は象徴的な防衛警備が仕事になるかもしれません。もちろん、一朝のために100年兵を練るの理念で、自衛隊は存続させなければなりません。

東部方面隊
1個師団
1個旅団
1個空挺群
1個高射特科連隊
1個施設団
その他
※首都東京の防衛を預かるという象徴的な意味で師団を配備します。また、空挺団を群にした上で保有します。


中部方面隊
1個師団
2個旅団
1個混成団
1個特科連隊
1個高射特科連隊
1個施設団
その他
※どうしても、警備地域が広いので、中部方面隊は少し規模が大きくなります。大阪を守るという象徴的な意味で師団を配備します。四国は混成団で十分でしょう。


西部方面隊
二個旅団
1個混成団
その他
※九州は思い切って二個旅団にします。少し抵抗があるのは元寇のせいでしょうか。


自衛隊の編成は
3個師団
9個旅団
2個混成団
とします。
これだけで、ざっと6万人です。
その他の部隊などを合わせると、陸上自衛隊だけで10万人強になると思います。10万人を超える人員は、予備役として予算を浮かします。



海上自衛隊

中央即応艦隊のような感じで5000トン級の駆逐艦が4隻ほどとDDHが2隻ほどあればいいと思います。後は、護衛隊群を廃止し、地方隊のコルベットで担当海域の警備をさせます。
これで充分でしょう。

航空自衛隊
航空自衛隊は、各基地に戦闘攻撃機の飛行隊が1個くらいになるのではないでしょうか。ただし、1個飛行隊の定数は24機くらいになると思います。スクランブル用には、練習機を充てることになると思います。





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