●土庄町(豊島) 2000/05/30 朝日新聞 香川27面
香川県土庄町豊島に不法投棄された約50万tの産業廃棄物の撤去をめぐる国の公害調停で、公害等調整委員会が示した最終合意案を受け入れる方針を決めた同県の真鍋武紀知事が29日の記者会見で、「豊島の方に対して心から謝罪の意を表し、調停条項の内容に沿って処理事業を進めたい」と語った。謝罪問題は公害調停で最大の対立点だったが、豊島住民側も知事の謝罪を盛り込んだ最終合意案の受け入れを決めている。真鍋知事は、6月6日に予定される最後の調停に出席する考えも明らかにした。
豊島住民は1993年11月の調停申請時から、廃棄物を有価物として認定を誤り、産廃処理業者への指導監督を怠ったなどとして、知事に明確な謝罪を求めてきた。だが、謝罪に伴う損害賠償請求を懸念した県側は、3年前の中間合意に謝罪の文言を入れることに強く抵抗し、「遺憾の意」という表現にとどまった。98年9月に就任した真鍋知事も「謝罪問題は中間合意で決着済み」との姿勢を崩さなかった。
今回、知事の謝罪が盛り込まれた最終合意案の受け入れを香川県が決めた背景には、今年3月、豊島の西隣りにある直島(同県直島町)で豊島の産廃を処理できる見通しがついたことや、豊島住民の県に対する損害賠償請求の放棄が調停条項に明記されたことなどがある。さらに、全国的に環境意識が高まるなかで、「豊島問題」を抱える香川県の負のイメージを何とか払しょくしたいとの思いから、調停を成立させるには「謝罪を避けては通れない」と判断したとみられる。
●土庄町(豊島) 2000/05/30 朝日新聞 30面
「双方の歩み寄りによって、最終合意案の受け入れに至って感慨深い」--真鍋武紀知事は29日の記者会見で、土庄町豊島に不法投棄された産業廃棄物の撤去をめぐる国の公害調停で、公害等調整委員会が示した最終合意案を受け入れる方針を決めたことについてこう話し、「県議会に議決していただくよう最大限の努力をしたい」と語った。6月6日の次回公害調停には真鍋知事も出席する考え。県によると、知事が調停に出るのは初めてという。
質疑は調停条項の中に盛り込まれた豊島住民への謝罪が中心となった。謝罪に至った理由について、直島での処理策が決まり、施設の有効活用が見い出せたことと、豊島住民の心情を考えたこと--の二点を挙げ、「県民に理解が得られると思った」と答えた。また、謝罪がこの時期になったことについては「全面解決する時に謝罪するのが普通だ。先に謝罪だけするのは難しい」とした。
調停申請から7年という歳月については、「双方とも解決に向けて努力した。長いとか短いとかは申し上げられない」と述べた。県の法的責任について問われると、「調停は法的に白黒をつけるものではない」と語った。
●土庄町(豊島) 2000/05/24 朝日新聞 1面
香川県土庄町豊島に不法投棄された約50万tの産業廃棄物問題で、香川県は29日、廃棄物の認定を誤り、産廃処理業者に対する適切な指導監督を怠ったなどとして、当時の担当職員二人を同日付けで書面訓告にした。真鍋武紀知事名で「今後このようなことがないように一層の注意を促す」としている。
処分されたのは現在、生活環境部の研究主幹(58)と副主幹(50)。処理業者への立ち入り検査や指導などで現地の状況を把握し、適切な判断ができる立場にありながら結果として現在の状況を招いたことへの反省を促している。
●土庄町(豊島) 2000/05/24 朝日新聞 30面
香川県土庄町豊島に不法投棄された約50万tの産業廃棄物の撤去をめぐる問題は、住民が産廃計画に反対してから約25年ぶりに、決着に向かうことになった。国の公害調停で国の公害等調整委員会(公調委)が打診した最終合意案を、豊島住民が23日、大筋で受け入れる方針を固めた。真鍋武紀・香川県知事も早期解決を目指し、「知事の謝罪」を受け入れる方針を決めており、公害調停が成立する見通しとなった。最終合意案には、住民が求めた知事の謝罪>西隣の直島で産廃を処理する--などが盛り込まれている。県側の対応表明はまだだが、早期解決に異論はなく、受け入れる可能性が大きい。
中坊公平・豊島住民弁護団長は24日未明、住民への合意案説明会を終えて記者会見し、「住民も最終に向けての着地態勢にある。26日に全部解決することに向かって進んでいる」と話した。
知事の謝罪を盛り込んだ最終合意案は19日夜、豊島住民と香川県の双方に示されたが、調停中を理由に非公開となっている。関係者によると、香川県は、住民に長期にわたり不安と苦痛を与えたことを認めたうえで、豊島住民に謝罪する内容が盛り込まれており、公調委の打診を受け、豊島の住民代表と中坊公平氏を団長とする弁護団は案について検討してきた。産廃の撤去が具体的に約束され、知事の謝罪によって県の責任が明確になったなどとして、案を評価する声が強まっていた。
住民側は、基本的には合意する方針だが、不法投棄現場の原状回復などに不十分な点があるため、弁護団は公調委に修正を求めている。
●土庄町(豊島) 2000/04/17 朝日新聞 香川25面
瀬戸内海に浮かぶ島に約50万tの産業廃棄物が不法投棄された香川県土庄町豊島の産廃処理問題は23日、国の公害等調整委員会(公調委)が打診した最終合意案を住民が受け入れる方針を固めたことで、県の意思表明がまだとはいえ、島の願いだった産廃撤去への道が開けた。住民らが産廃計画に反対を始めてから約25年。中坊公平・豊島住民弁護団長は同夜の住民説明会に直接足を運んだ。「完全撤去などの悲願が、これで達成できる」と島民らに語る声が響いた。
豊島弁護団の住民への説明会は23日午後8時すぎから、土庄町豊島家浦の豊島公民館で開かれた。中坊団長ら弁護士、住民代表ら8人の前に、およそ150人の住民らが顔をそろえた。畳の大広間には入りきらず、パイプいすに座ったり、立ったりして弁護団の話を聞く姿が見られた。
説明会は、冒頭の5分を除き非公開で進められたが、声は外まで聞こえた。
最終合意案を弁護団としてどう考えるか討議してきた内容を住民に伝える場。「合意案の問題点を突き詰め、公調委に弁護団の考え方を伝える前に、住民のみなさんにこれまでの討議の内容を説明したい」と弁護団の一人は話した。
中坊団長は「産廃の完全撤去など三つの悲願がこの案で達成できると考え、原則として合意を成立させようと思っている。あまりに案の細部にこだわって、県側に不信感を抱かせ、国民からいかがなものかと思われるのは良くない」と述べ、早期解決へ向けた固い決意をうかがわせた。
住民側弁護団はこの日、大川新郎団長ら三人が公調委を訪れ、最終合意案に対する住民側の修正案などの意見を公調委へ伝えた。公調委からは「おっしゃっている趣旨はよくわかる」と返答があったという。中坊団長が調停案を説明する合間に、時折、笑い声が会場の外にまで漏れ、和やかな雰囲気で進んでいることをうかがわせた。
県への不信感残す声も
「この案をのまないと、25年かかった問題が二度と解決しないと聞いている。ある程度妥協は仕方ないかもしれない」。70歳代の男性はそう話した。
県に対する不信感を残す人もいる。20日夜に地元で開かれた自治会役員団を集めた会合でも、「これまで県がわれわれにやってきたことを考えると、合意文書を十通、二十通積み上げられても信用できない」という意見も多かった。
自営業の男性は「前進してきたとは思っているが、例えば廃棄物をどうやって運ぶかなど、一般住民が知りたい点についてはまだどうなるのか、よくわからない」として今後の成り行きを注目する。
●土庄町(豊島) 2000/04/05 朝日新聞 香川27面
地球環境の保護を求める国際連帯行動「アースデイかがわin豊島2000」(実行委員会主催)が16日、土庄町豊島で開かれた。東京や大阪など島内外から約700人が訪れ、産業廃棄物が不法投棄された現場の見学会やバードウォッチングなど多彩な催しを通じて、環境問題について考えた。
1997年から、毎年豊島で開かれている。今年は無料チャーターバスを用意し、島全体を見られるようにした。
島の西部にある産廃不法投棄現場では、地元選出の石井亨県議が案内した。「造成地のように見えるが、この下はすべて産廃が埋っています」などと説明。参加者は強いにおいに顔をしかめながら、メモをとったり、カメラに収めたりしていた。
初めて豊島を訪れたという土庄町大部の三木教江さん(70)は「ニュースで豊島問題を見るたびに他人ごととは思えず、一度は来たかった。産廃が捨てられた規模の大きさに驚き、放置してきた県や業者に対する怒りで涙が出ます」と憤っていた。
午後3時からは、家浦港近くの豊島交流センター前の特設ステージで全体集会が開かれた。廃棄物対策豊島住民会議の議長で、豊島自治連合会の安岐登志一会長は、大詰めを迎えている国の公害調停について「最終合意で終わりになるのではなく、そこからが始まりだ」とあいさつ。最終合意に、県の責任を明確化することなどを「アースデイ宣言」を拍手で採択した。
●土庄町(豊島) 2000/04/15 朝日新聞 香川27面
土庄町豊島に不法投棄された約50万tの産業廃棄物問題をめぐり、豊島住民と県の間で争われている国の公害調停の再開に向けた協議が4日、東京の総理府で開かれた。住民、県ともに産廃を直島に移して処理する「直島処理案」を軸に、最終合意に向かうことを確認した。今後は、国の公害等調整委員会(公調委)の事務局が、双方と個別に協議を重ね、次の調停の場で最終合意案が示される見通し。だが、住民側が求める県の謝罪問題などをめぐって、両者の主張にはまだ大きな隔たりがある。
協議は非公開で実施されたが、豊島住民と県が別々に記者会見した。住民側は、県が廃棄物の認定を誤り、処理業者への指導、監督を怠ったことを指摘。公調委に対し、県の謝罪抜きでの調停成立はあり得ないとの考えを伝えた。長期間にわたって不安と苦痛を与えたことによる豊島住民への謝罪、処理に多額の税金が使われることによる県民への謝罪を同時に求めた。
これに対し、県側はこれまで通り1997年の中間合意で示された「遺憾という表現で、謝罪問題は解決済みとの立場を崩さない方針。だが、県の代理人は「このまま意見が一致しないことは許されない」として、謝罪問題も含めて話し合いを続ける姿勢を示した。
●土庄町(豊島) 2000/03/24 朝日新聞 香川31面
土庄町豊島に不法投棄された産業廃棄物問題で、国際的な環境保護団体のグリーンピース(本部・オランダ)のメンバーが14日、豊島を訪れた。不法投棄された現場を視察し、横断幕を掲げて産廃の早期撤去などを訴えた。
グリーンピースが昨年12月に始めた「汚染なきアジアへ」と題したキャンペーンの一環。午前10時すぎ、有害物質問題で、キャンペーン責任者のマット・ラッケルさん(33)ら13人が現場を訪れた。
一行は地元住民の説明を受けながら現状を確認し、廃棄物のサンプルを採取。「くりかえすな、豊島を」と書かれた横断幕を掲げ、沖に停泊するキャンペーン船レインボーウォーリア号(555t)からとともに、汚染なき未来や産廃の早期撤去などを訴えた。
ラッケルさんは「行政は産廃が放置されているのを知っていながら、対応していない」と述べ、来週にも真鍋武紀知事に原状回復など申し入れる方針。
一行は今月いっぱい瀬戸内海でキャンペーンを続け、5月初めに東京へ向かう。
●土庄町(豊島) 2000/03/23 朝日新聞 香川31面
大量の産業廃棄物が放置されている土庄町豊島の不法投棄現場に、遮水壁を建設する時期を早めた理由について、真鍋武紀知事が23日の記者会見で、「豊島問題の全面的な解決に向けた条件が整い、県議会の理解も得られると判断した」と説明した。
もっと早く実施できなかったのかという質問には、「いままでは解決の見通しがつかなかった」と反論。(1)県の技術検討委員会が直島案の安全性を保証した(2)産廃処理の場所が直島にほぼ固まった(3)直島案全体の事業費を県議会に示した--ことなどを挙げ、「これまでと違い、処理事業の全体像が明らかになり、解決の見通しができた」と話した。
●土庄町(豊島) 2000/03/21 朝日新聞 香川27面
条件「クリアした」浜田町長 住民の6割賛成
土庄町豊島に不法投棄された産業廃棄物を直島で処理する県の提案受け入れへ--。直島町の浜田孝夫町長が22日に表明した判断は、処理施設を受け入れることで、町の活性化への道を探ろうとするものだった。県の提案から間もなく7カ月。直島は21世紀に向けて新たな道を選んだ。
「町の財政はパンク寸前の苦しい状態だ」。浜田町長は町議会本会議で、県の提案受け入れを表明するにあたって、町が置かれた立場をこのように説明した。三菱マテリアルの「企業城下町」として歩んできた同町は近年、直島製錬所の合理化や不況の影響で、人口が減り、町税収が落ち込んでいた。活性化への道を探っていたとき、突然の県からの提案で、町は将来を方向付ける重要な選択を求められた。
浜田町長は、受け入れの前提として、公害の防止>町の活性化>風評被害などへの適切な対応>町民の同意--といった四つの条件を示していた。今回の受け入れの理由に、県の技術検討委員会の報告書で、技術、環境、安全面に問題がないという結論が出されているなどを挙げた。
さらに、最後まで残った条件の一つ、町民の賛同についても、住民アンケートの結果で賛成の立場が約6割を占めたことや、漁協が受け入れ容認の立場に変わったことなどで「クリアした」と判断した。
県に決議文 課題を指摘 直島町議会
浜田町長の県の提案受け入れ表明を受け、直島町議会はこの日、知事と県議会議長あての決議文を全会一致で採択し、産業廃棄物問題で、県が誠意をもって対処するよう求めた。
決議は、風評被害や異常時の対応、監視態勢の整備など、まだ残っている課題を指摘し、「県すべての情報を公開するなど、覚書、協定書でその責任を明確に」すべきだとした。
「地域社会に貢献できる」 三菱マテリアル
浜田町長が県の提案受け入れ表明したことを受け、処理施設の建設予定地となっている三菱マテリアル直島製錬所の平野政雄所長がこの日、記者会見し「新しいリサイクル事業で雇用や利益が創出できれば、地域社会に貢献できる」と歓迎した。事業のかかわり方については「できれば社員を活用してほしい」と要望した。
エコタウン構想や豊島産廃処理後の施設活用などの質問には「町、県と相談しながら進めたい」と答えた。
知事「心からお礼」 豊島住民会議「今後も謝罪求める」
県庁では、直島町の受け入れ表明を受け、県環境局の横井聰局長が記者会見し、真鍋武紀知事のコメントを発表した。その中で、真鍋知事は直島町の浜田町長や町民らに、「心からお礼申し上げ、深く敬意を表す」として、今後の処理事業では、環境保全や安全面に配慮し、町の活性化のため、エコタウン構想の策定に取り組むなどを約束した。豊島住民との公害調停については、「一日も早く、全面的な解決が図られるよう、最大限の努力を傾注する」と意欲を示した。
一方、豊島の住民でつくる「廃棄物対策豊島住民会議」の安岐登志一議長は、直島町の受け入れについて、「私たちが口を出す問題ではない」といい、「これで豊島問題が終わったわけでなく、今後も知事の謝罪などを県に求めていく」と話した。また、豊島住民運動の若手リーダーの一人、石井亨県議も「県が今後、過去に誤りに対する責任を認め、再発防止にどのように取り組むのかが重要であり、直島で処理されることになっても、産廃の最後の一片まで監視したい」とくぎを刺した。
●土庄町(豊島) 2000/01/31 四国新聞 22面
土庄町豊島に不法投棄された産業廃棄物を直島に移して処理する県の提案について、三菱マテリアル直島製錬所の労働組合(那須澄雄委員長、455人)は20日、代義員会を開いて、この提案を了承した。ただし「この方針の効力は、浜田孝夫町長が正式に受け入れを表明してから」としている。
県の提案では同製錬所の敷地内に処理施設を建設する計画になっている。労組は「最大の当事者」と受け止め、雇用、環境、豊島問題などについて検討を重ねていた。産廃の処理事業は県が事業主体になっているが、労組側は雇用安定の観点から、組合員が処理業務にかかわることができるよう求めている。
●土庄町(豊島) 2000/01/22 朝日新聞 香川29面
土庄町豊島の産廃問題を原点から問い直す連続講座「豊島原論」の第三回講演が30日、高松市錦町1丁目の女性センターであり、「止めよう!ダイオキシン汚染・さいたま実行委員会」の依田彦三郎実行委員長(62)がごみ行政の問題点を指摘するとともに、「21世紀のごみ処理は事業者責任を明確にすべき」と訴えた。
同講座は、市民グループ「豊島は私たちの問題ネットワーク」(代表世話人・神野明四国学院大教授)が企画。各分野の専門家を招いて学習するのが目的で、昨年10、11月に続いて三度目。約80人が出席した。
今回のテーマは「21世紀のごみ処理を考える」。依田氏はごみ問題について「廃棄物処理場に絡む自治体同士のもめ事は絶えない。それでフィリピンや台湾などの輸出事件まで発生した」と総括。「ごみを出す大企業は処理を下請けの業者に任せっきり。日本は生産者に甘く、21世紀には製造者責任をもっと明確にしていくべき」と強調した。
豊島の廃棄物を直島で処理する案にも触れ、「このまま放っておくわけにはいかないが、溶融飛灰には有害物質が含まれる可能性も十分認識することが必要」と指摘した上で「直島処理になった場合、住民も自分の島を自分たちで守るという視点で施設の監視を」と訴えた。
●土庄町(豊島) 2000/01/18 朝日新聞 香川27面
土庄町豊島に不法投棄された産業廃棄物問題を解説した県の広報誌「県政だより香川」1月号の記述に対する豊島住民の抗議を受け、国の公害調停で県と住民が結んだ中間合意の全文を掲載した同誌2月号が刷り終わり、県は21日、発送を始めた。今月中に各市町を通じ、県内のほぼ全戸に配られる。
2月号には、産廃を豊島から直島に運ぶ県の案をめぐる最近の状況とともに、中間合意の全文を掲載した。合意文は「県は廃棄物の認定を誤り、(処理業者に対する)適切な指導監督を怠った結果、本件処分地(豊島)について深刻な事態を招来したことを認め、遺憾の意を表す」とされ、住民側が求めた県の責任が記されている。
土庄町豊島に不法投棄された産業廃棄物問題を取り上げた県の広報誌「県政だより香川」1月号の記述をめぐり、豊島住民が「内容に誤りがある」と県に講議した問題で、真鍋武紀知事は17日の記者会見で、住民側が求める訂正に応じない考えを示した。県と住民の間で結ばれた中間合意の全文を2月号に掲載するが、真鍋知事は「(問題の)全体を知ってもらい、県民にいっそうの理解を得るため」と強調。「住民の抗議だけではなく、中間合意の成立から時間が経過しているなど、総合的に判断した」としている。
真鍋知事は、産廃の排出量が最大だった兵庫県内の業者と豊島住民の間で、解決金の支払いに向けて公害調停が成立したことにも触れ、「豊島住民側に支払われた解決金には、廃棄物などの対策費用が含まれている」と指摘。産廃の処置費用を確保するため、公害調停で強く取り分を主張する考えを改めて示した。要求額については「できるだけ多く」としただけで、明らかにしなかった。