誤解の多い名前(自閉症)
「自閉症」という言葉はしばしば誤解を生みます。

性格的なこと。根のくらい人。陰気で自分の意見の言えない人。それに、環境からくる情緒不安定などを、「自閉症」と言ってはばからない人がまだまだたくさんいるのが現状です。

「自閉症」は先天性の脳障害からくる認知障害です。まだ詳しいことは解明されていません。
かつては、親の育て方が悪いからとか、本人の性格からくるものといった誤った伝えられ方をしていて、それが特有の症状を表す「自閉症」の人と関わる家族をさらに苦しめていました。

最近ではいろいろな検査が進んできたので、早期のうちに「自閉症」の疑いのある子どもを見つけることが出来、早期からの療育が効果を上げています。でも、「自閉症」の特徴が顕れはじめるのはだいたい2歳から3歳くらいの間が一番多いといわれています。

生まれてすぐに障害を告げられる衝撃とはまた違った、何とも信じられず、あきらめきれず、生まれた頃の何の心配もなかった頃を忘れられずに、「自閉症」の子どもを持った親の地獄は続きます。

「自閉症」の我が子を通じて、親は3つのストレスを持つことになります。
★正常に生まれたと思った子どもが「自閉症」だったと信じ切れないストレス。
★一生懸命にしつけようとして、人よりも努力しているのに、しつけが出来ていないとか、変な子だとか、白い目で見られる世間から受けるストレス。
★我が子を理解できないストレス。

3つ目のストレスが、一番大きいと思います。
「我が子が理解できない・・・」それが自閉症なのです。

でも、コミュニケーションの手段を知ると、それは案外解決していくということを、ノブと16年間過ごしてきて知りました。

「自閉症」の人たちと上手に暮らしていく「方法」は、今、いろんな問題の起こっている一般の子供たちと平和に暮らしていくヒントになっている気がします。



どんな特徴があるの?
「自閉症」かもしれないと、親がまず疑うのは、「言葉の遅れ」です。これは必ず、あります。
そして、ひとり遊びが多く、人とうまく遊べません。触れられることを嫌がる子もいます。
呼びかけに応じない子も多く、時折耳の障害を疑われます。しかし、自分が興味のある音や、話し声は、どんなに小さな音でも反応します。それによって、耳に問題がないことがわかります。
人が嫌がるような音にケロッと平気なくせに、赤ちゃんの泣き声や犬の鳴き声、せき払いなどに異常に反応したりします。(ノブはまさにこのタイプ。)
ものを並べたり、回したり、また、自分でくるくる回ったり、人が見て、妙なことに固執して、一般に子どもが遊ぶようなことに興味を示しにくいです。そして、遊びの対象は広がっていきません。

道順や持ち物にこだわり、変化をとても嫌がる事が多いです。喜怒哀楽の表現も乏しく、時によってはわけのわからないパニックを起こしたり、急に笑い出したりして、周りを混乱させます。

一見すると健常といわれる人と何ら変わらない容姿なので、とても奇妙な人のように思われたり、しつけの悪い人のように受け取られがちですが、「自閉症」の人たちはそれをわざとやっているのではなく、自分を安定させるために必死で行なっていることだと理解してください。

ひとことで言うと、「自閉症」の人はなにも知らない異国へやって来て、何もわからない風習やしきたりの中で、言葉も通じず混乱している人たちだと思ってください。



自閉症のことを知るために
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