「巨大ロボット!?」

僕は、背中にリュックサックのような物を背負って横たわっている、
紫色のロボットを見つめた。


裏庭エヴァンゲリオン第7話【初陣】Gパート


「違うわ・・・これはロボットじゃ無いの・・」
手に資料を持ち、白衣を着た赤木先生が僕の死角から現れた。

「赤木先生!」

「久しぶりね・・碇シンジ君・・」

「これは、ロボットでは無いのよ・・人造人間エヴァンゲリオン!
彼等に対抗出来る唯一の兵器よ!」

「彼等って誰なんです? 綾波をさらって行った、
カヲルと名乗った彼なんですか?」

「時間が無い・・・説明は後で私がする! シンジ!これに着替えろ!」
父さんはそういって僕に真空パックされた服のような物を渡した。

「こ、この服どうするの?」僕は訳が分からず困惑した。

「今着ている服を全部脱いでそれに着替えろ! 急げ!」
父さんが脱衣所らしい場所を指指した。

「わ、わかったよ 父さん」僕は1M四方の広さの脱衣所に入った。

僕は上着とズボンを脱いで、少し躊躇った後下着を脱いだ。

そしてパックを開けて特殊な繊維で出来ているらしい服を身につけた。
「なんだよ・・この服・・ぶかぶかだよ」僕は服をつまんで脱衣所を出た。

「父さん・・サイズが合って無いよ」
「右の手首のボタンを押せ!」父さんが眼鏡をずり上げながら言った。

「わかったよ」僕は右の手首のボタンを押した。

プシューーーー  すると脇にあるスリットから空気が強制排出された。

「すごい・・」僕はぴったりフィットした服を見ていた。

「さぁ、これに入るんだ!」父さんがボタンを押すと、
上から銀色に光る円筒が降りてきた。

そして、赤木先生が円筒のハッチらしきものを開けた。

「シンジ! 戦ってレイを取り戻して来い!」
父さんがいつの間にか、ドックの上の方にあるコンソールの前から僕を見下ろしていた。

父さん・・いつの間に駆け上がったんだろう・・

「ぼ、僕が戦うの?」
「ああ そうだ。」
「ぼ、僕にこのロボットが操縦出来るの?」

「ロボットじゃ無くてよ 人造にん・・」言い出した赤木先生を父さんが睨んだ。

「えぇ コホン・・・ おまえなら出来る! 指示はこちらでする! 心配するな!」

「わかったよ・・僕が綾波を守れなかったのが悪いんだ・・ 」

「乗ります!」

僕は鈍色の円筒の中の操縦席に座っていた。
目の前には二本の、ボタンついたスティックを握っていた。
「シンジ君! ヘッドセットがずれてるわ!」
コンソールの画面に赤木先生が現れて言った。

「あ、ハイ!」僕は頭に付けたヘッドセットの位置を調整した。

「作戦面でのサポートは彼女がする!」コンソールの左の画面に父さんが現れて言った。

「私が作戦課長の葛城ミサトよん・・」右の画面にミサト先生が現れた。

「ミサト先生!?」僕は訳が分からなくなっていた。

「状況を説明するわね 敵は西に向かって飛行中よ! 目的地は恐らく阿蘇山ね
今からエヴァンゲリオン初号機はM装備にて水中を移動! この間は遠隔操作します
上陸したらM装備を外して、敵が阿蘇山に辿り着くまでに、
・・いえ、綾波レイを奪取する事! もし、奪取出来なかった時は・・」

ファン

左の画面に父さんが現れて後を続けた。

「奪取出来なかった時は、レイを殺しても構わん・・」父さんが平然と言い放った。

「な、何を言うんだ!父さん!」

「事情は後で説明する・・だがこれだけは言っておく・・
鍵・・いや、レイを奪取出来なければ人類の未来は無いのだ!」

「わかったよ! レイを助け出せればいいんだろ!」

「発進準備!」赤木先生の声が響いた
「総員コンソールルームへ待避!」

「コネクト開始!」
「シンジ君! 心を安らかにするのよ!」赤木先生の声が聞こえた。

「suckfish号でモニター出来ているか!」

「神経接続完了!」

「ブラッドアライアンス認証!」

「エヴァンゲリオン初号機 起動!」

目の前の鈍色の円柱の中身が輝き始めた
いろいろな模様が出ては消えて行き、
そして僕の目の前にはチタニウム製のレールのような物が見えた


「第壱から第四までの拘束具撤去!」

すると、手足に妙な感触が伝わった

「第壱から第四までの注水口開け!」

ブシャーーー

「み、水が流れ込んで来る!」

水は凄い勢いで溜まって行き、ドックの中の空間に充満して行った。


「司令・・これをどうぞ」画面の端に赤木先生と父さんの姿が見えた。

「?・・すまんな」父さんは握り締めていた手を開いた。
その手は強い力で握り締めていた為、爪が刺さり、血が滲んでいた。
父さんは、赤木先生に貰ったハンカチで血を拭っていた。

「注水完了!」

ファン

右の画面にミサト先生の姿が現れた。

「頑張るのよ!」ミサト先生が微笑んだ

「射出口開け!」

ガーー
向こうの方にある扉が左右に開いて行った。

「エヴァンゲリオン初号機 発進!」

カタパルトのような強い推力で海の中に突っ込んで行った。


「行きましたわね・・司令!」
「ああ・・」


裏庭エヴァンゲリオン第7話【初陣】Gパート 終


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