裏庭セカンドジェネレーション外伝
30万HIT記念小説
【
アヤは中学一年生!
】
時に西暦2035年 3月・・
春休みのとある日・・私は小学校4年生のシンイチ君とミライを連れて近所の手縄山の中腹にある公園に来ていた。
「私、ここで本を読んでるから、なにかあったら呼んでね」私は二人に声をかけて、ベンチに腰をかけた。
すぐ近くで遊んでいる二人の声を聞きながら私は本を読んでいた。
「何して遊ぶ?ミライ」
「シンイチの好きな遊びでいいよ」
「じゃ、かくれんぼしよう」
「かくれんぼだなんて、幼稚園児じゃあるまいし」
「ミライも好きじゃない……かくれんぼ」
「私達も、今度4年生になるのよ……いつまでも幼稚な遊びは出来ないのよ」
「じゃ、どんな遊びがいいの?」
「えと……お医者様ごっことか……」
「ミライがお医者様やると、なかなか終わらないんだもん……それにいつも恥ずかしいよ」
「じゃ、どうする?」
「あやさんに聞いてみようか」
「お姉ちゃんに? そうね」
「ねぇ、お姉ちゃん……なにかいい遊びない?子供っぽい遊びは飽きたの」
「そうねぇ……お姉ちゃんと一緒にしりとりする?」
「うん!するする」
「あやさんも遊んでくれるの? いつもおっきい人と遊んでるから、嬉しいや」
「じゃあ、私、ミライ、シンちゃんの順ね」
「うん!」
「やろうやろう!」
「じゃぁ、すいか」
「か……かたつむり」
「り? りんご」
「ゴリラ」「ラッパ」「パラシュート」「トマト」「とうほうふはい」「インコ」「ゴリラ」
「あぁお姉ちゃん ゴリラは言ったよぉ」
「あらら負けちゃった」
その後数回しりとりをしていた。
「それじゃ、私がなぞなぞの問題出すから、答えてね」
「うん!」
「暑くても溶けない氷はなーんだっ」
「溶けないの?そんなの無いよ」
「お姉ちゃんの問題なんだから答えはあるわよ シンイチ」
「うーん……昨日テレビでなにかやってたような……」
「わかった!水晶だ」シンイチ君が飛び上がって答えた。
「正解」
日も暮れるまで遊んでいた私達は家路についていた。
「ねぇ あやさん 春休み終わったら中学生なんだよね……もう小学校で会えないんだよね」
シンイチ君が石を蹴りながらさみしそうに言った。
「そうよねぇ・・私達が中学に上がる時には、お姉ちゃん中学校卒業するもんねぇ」
「私もさびしいのよ……あなた達はいいじゃない……同い年なんだから」
「そうだよね……ごめんねあやさん」
「謝ることはないのよ シンちゃん」
「あ、そうだ今日中学校の制服が届いてると思うから、着てみようかな」
「ほんと?みせてみせて」
「僕も見ていい?」
「いいわよ あとでいらっしゃい」
私は両手から伝わってくる二人の体温を感じながら夕日を見ていた。
「ただいまぁ」
「おかえり アヤ、制服とどいてるわよ」お母さんが箱に入った制服を渡してくれた。
「あら、あんたたち泥だらけじゃない!もう、お風呂に入った方が早いわね
二人共お風呂はいらないと晩御飯食べさせないわよ」
「一緒に入る?ミライ」
「やぁよ 先に入ったら?」
「去年までは入ってたのに……変なの」
私は服の入った箱を持って、二階の自室に向かった。
「はさみはさみ……」私は服に付いているタブを切り取っていった。
「ふぅ……これで全部かな」
私は普段着を脱いで下着姿になった。
「汗かいちゃった……すぐ脱ぐんだから、いらないよね」私は汗ばんだシミーズを脱いでタオルで胸を拭き、シャツに袖を通した。
その時、ドアが開いて、まだ髪が濡れているシンイチ君が中に入って来た。
「ねぇねぇあやさん どんな服ぅ?」
私は思わずカーテンを引こうとしたけど、私を食い入るように見ているシンイチ君の汚れなき紅い瞳を見ていると
拒絶する事をためらわざるを得なかった。
「ご、ごめんなさい」シンイチ君は我にかえったのか、顔を真っ赤にして背を向けた。
「シンイチ君!」
私は、部屋を出て行くシンイチ君の後ろ姿を見ながら、もう自分が子供では無い事に気付かされた。
シンイチ君が私の部屋に入って来なくなったのは、あの日からだったように思う
そのシンイチ君も、もう中学二年生……だけど、いまだに用が無いと入ってこようとしないのが、私は寂しかった。
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よくやったな・・シンジ
問題無い・・・
アヤちゃん萌えぇぇぇ
CGはいいけど小説がねぇ・・・
アヤにこだわりすぎだな 尾崎
ここに、何か一言書いて下さいね(^^;
内容確認画面を出さないで送信する
どうもありがとうございました!
素晴らしいイラストを描いてくださった、「
Three Children of Eva
」のMurayamaさんに感謝!
偽外伝「不思議の国のアヤさん」
を読む!
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