ヤマハが1981年に発売したプリメインアンプ。A-1桁シリーズの最終モデルとして登場国産プリメインアンプは,海外製にはない思い切った物量を
PART3
投入したモデルなどなかなか個性的なモデルがそろってい
たと思うのは私だけでしょうか。かつて国産オーディオ界が
華やかなりしころには,そんな個性的で魅力的なプリメイン
アンプたちがそろっていました。プリメインアンプのコーナー
の3ページ目です。
し,それだけに,それまでのヤマハのプリメインアンプ,セパレートアンプで開発された技
術が集大成されたような中身を持っていました。
1979年にパイオニアが発売したプリメインアンプ。同社は,同年,初めて可変バイアス
PIONEER A-900
方式の「ノンスイッチングアンプ」のシリーズを展開し,A-500,A-700,A-900という
シリーズの中での最上級機で,電源部をはじめ,しっかり物量が投入された実力派の
プリメインアンプでした。
1976年にトリオ(現ケンウッド)が発売したプリメインアンプ。プリメインアンプとして
TRIO KA-9300
初めてパワー部にDCアンプを採用した,DCプリメインアンプ1号機で,その後の
国産プリメインアンプに多大な影響を与えた1台でした。
1979年にテクニクスが発売したプリメインアンプ。テクニクス版「ノンスイッチング
Technics SU-V10
アンプ」である「ニュークラスA方式」のアンプとして第1号機で,電源部,パーツ等
しっかりと物量が投入された最上級機でした。
1974年にパイオニアが発売したプリメインアンプ。プリメインアンプとして大出力と
PIONEER SA-9900
クオリティを両立させようとした意欲作で,入出力端子をサイドに設けたユニークな
設計も特徴的でした。
1983年にデンオンが発売したプリメインアンプ。高級感のある堂々たる筐体に
DENON PMA-790
しっかりと物量を投入したオーソドックスなアンプでした,それだけに安心して使
える朗々とした音を聴かせてくれる1台でした。
1979年にサンスイが発売したプリメインアンプ。プリメインアンプと称しながら,単
SANSUI AU-X1
体パワーアンプ並の内容を持った,当時としては破格の強力な中身を持ったアンプ
でした。重厚で精悍な外観同様の力強い音を持ったアンプでした。
1977年にヤマハが発売したプリメインアンプ。それまでのCAシリーズから新たに
YAMAHA A-1
A-1桁シリーズへの転換が図られた第1号機らしく,ディスク優先,オールDC構成
+−独立2電源方式など,野心的ともいえる新しい内容をもつヤマハの意欲作でし
た。
1978年にオットー(三洋電機)が発売したプリメインアンプ。パルス電源といえば
OTTO DCA-V3
ソニーが有名ですが,実はオットーもパルス電源のアンプを商品化していました。
スイッチング周波数を可聴帯域よりも高くとるなど,当時としては先進的な内容を
もつ1台でした。
1976年にソニーが発売したプリメインアンプ。パルス電源搭載のTA-F6Bと外観は
SONY TA-F7B
非常によく似ていますが,通常のトランスによる大型の電源部とV-FETの出力段を
搭載した重量級の高級機でした。
1977年にパイオニアが発売したプリメインアンプ。DC化,AB級動作など,アンプと
PIONEER A-0012
しての性能をオーソドックスに求めた1台で,当時パイオニアが標榜した「Magni Wide
Range」シリーズのプリメインアンプの最上級機でした。
1973年にラックスが発売したプリメインアンプ。名機SQ-500シリーズを受け継ぐ,ラック
LUXMAN L-309
スらしい高品位な音と上品なデザイン,丁寧な作りなどが特徴的な1台で,ロングセラーと
なりました。
1980年にトリオ(現ケンウッド)が発売したプリメインアンプ。Σドライブ,非磁性体構造,
TRIO KA-1000
電源部別筐体など,理詰めの設計の結果,非常に独創的なデザインと構造を持つ1台と
なっていました。今見ても,非常に個性的といえる1台だと思います。
1968年にソニーが発売したプリメインアンプ。1965年以来の1120シリーズの最終形
SONY TA-1120F
でした。この1120シリーズは,トランジスターアンプとしては初めてハイファイオーディオ
での実力を認めさせたともいわれたもので,このTA-1120Fも,ソニーの半導体技術が
存分に発揮された1台でした。
1983年にパイオニアが発売したプリメインアンプ。出力に応じて電源部を切り換える
PIONEER A-200
動作切換型のアンプで,プリメインアンプの筐体ながら,200W/chの大出力を実現
していました。
1986年にソニーが発売したプリメインアンプ。798クラス最重量級のTA-F333ESX
SONY TA-F555ESX
の上級機で,これもクラス最重量級のアンプとしてしっかりした内容をもった実力機でし
た。
1975年にサンスイが発売したプリメインアンプ。プリメインアンプとしては当時驚異的
SANSUI AU-20000
な大出力を実現した大型機で,後のAU-X1以降のシリーズにもつながっていくサンス
イらしい高級機でした。
1992年にビクターが発売したプリメインアンプ。プリメインアンプの分野ですぐれた
Victor AX-S9
モデルを歴代発売してきたビクターが正攻法で効果的に物量を投入して完成させた
実力派の1台でした。全段差動伝送をプリメインとして初めて実現していた画期的な
モデルでもありました。
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